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1. Beyoncé “BLACK PARADE”
Song Of The Week

天野「今週の一曲といえばこれ! 〈SOTW〉はビヨンセの新曲“BLACK PARADE”です」

田中「1865年6月19日に奴隷が完全に解放されたことを記念して、アメリカでは毎年この日を〈ジューンティーンス(Juneteenth)〉という祭日として祝っているそうですね。しかも、最後に奴隷が解放されたのはビヨンセの故郷でもあるテキサス。というわけで、ジューンティーンスに合わせてこの“BLACK PARADE”が発表されました」

天野「超失礼な話かもしれませんが、〈BLACK PARADE〉と聞くとマイ・ケミカル・ロマンスを思い出しちゃうんですよね……(笑)。それはさておき、ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter)運動が大きなうねりとなっているいま、力強い女王ビヨンセの帰還は喜ぶべきことでしょう。〈いよっ! 待ってました!!〉って感じです。〈私は私たち、黒人すべてのために/クロームのはがね、黒人所有(黒人経営)/黒味、マット・ブラック〉などなど、この曲では〈black〉という単語が繰り返し歌われていて、迷いのないブラックネスの称揚は本当にかっこいいと思います。〈さあ、私のパレードについてきて〉という呼びかけは、いま路上でさまざまな訴えを人々にとって、どれほど心強いことでしょうか」

田中「ビヨンセはInstagramでこんなコメントを発表しています〈良いジューンティーンスの週末を! これからも困難のなかで私たちが喜びを分かちあい、お互いを称えつづけることを祈っています。私たちの美しさ、力、勢力を忘れないでください〉。彼女のようなパワフルなリーダーが音楽シーンにいてくれてよかったと感じますね」