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リイシューは季節の風にそよぐ

OLYMPIC RUNNERS 『Don't Let Up』 London/BIG PINK/ヴィヴィド(1976)

 なんで4連休なのかと思ったら今年は〈スポーツの日〉があったんですね……ってことで、まずはロンドンのオリンピック・スタジオで生まれたオリンピック・ランナーズの76年作『Don't Let Up』(London/BIG PINK/ヴィヴィド)を推薦。フリートウッド・マックらを手掛ける英国ブルース界の名匠、マイク・ヴァーノンが主導したスタジオ・プロジェクトで、ブルージーでロッキッシュなファンクが楽しめます。

SPARKLE 『Sparkle』 Jam Sessions/Cultures Of Soul/OCTAVE(1979)

 お次はジャケの雰囲気繋がりで……スパークルの79年作『Sparkle』(Jam Sessions/Cultures Of Soul/OCTAVE)をオススメ。ハロルド・サージェントが3人の女性シンガーと作った唯一作の世界初CD化で、ラーニ・ハリス作の“Six Million Steps”やジョーイ・ネグロのコンピで紹介された“Let Yourself Go”など、適度な胡散臭さがたまらないディスコ・ブギーの逸曲が目白押しです。これは傑作。

VARIOUS ARTISTS 『Ready Or Not - Thom Bell's Philly Soul Arrangements & Productions 1965-1978』 Kent/Solid(2020)

 最後はフィリー・ソウルを代表する大物のひとり、巨匠トム・ベルの仕事を選りすぐった編集盤『Ready Or Not - Thom Bell's Philly Soul Arrangements & Productions 1965-1978』(Kent/Solid)。流麗なオーケストラ・アレンジで知られる代表曲からレア仕事まで、セント・エティエンヌのボブ・スタンレーがナイスな選曲をしています。 *出嶌孝次