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1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「母が岩手県久慈市の出身で岩手の病院で生まれました。ですので東北地方には思い入れがあります。育ちはずっと東京です。

イギリスに短期留学していた時にRough Tradeというレコ屋で〈Savages〉というバンドに出会って衝撃を受けMs.Machine(バンド)を始めようと思いました。

ソロプロジェクトはスウェーデンでライブがしたいと思ったのがきっかけです。音楽やアートなど、ヨーロッパから特に影響を受けていて、中でも北欧は男女平等の社会が進んでいるので現地で教育や制度の話を聞きたいなというのもあり。バンドですとメンバーのスケジュールの都合でなかなか難しいので始めましたね」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

「思想やアティチュード含めアメリカのラッパーPrincess NokiaやスウェーデンのラッパーSilvana Imamから特に影響を受けています」

「それと詳しくないのですがジャズが好きで『瑞典春氷』制作中はミシェル・ゴンドリー監督『Mood Indigo』のサウンドトラックで知ったDuke ElintonCharles Mingusをよく聴いていました」

「アートワークがダークトーンでピアノのサウンドが中心のビートがカッコいいなと思いKuroyagiさん、INISHALL-Lさんの作品からも影響を受けていると思います」

「INISHALL-Lさんの作品は『NOISE』という作品が特に好きでKuroyagiさんはラップを始める以前にノイズパフォーマンスをしていたらしいのでどこが自分に通じるものを無意識に感じたのかもしれません。ちなみにノイズはデンマークのPosh Isolation周辺の音が好きです」

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“青い春”

「自分の青春時代に過ごした街の地名を入れて歌いたいと思い制作しました。東京生まれのミュージシャンは周りであまりいないのですが、5lackさんの〈そういやぁガキの頃一人で出掛けたくて原宿までニューエラで出掛けたな〉という歌詞がすごい共感できて。自分の中の等身大で歌詞を作ろうと思いました」

“SISTERHOOD”

「今までの過去とこれから向かう未来に希望を託すため、Ms.Machineでの自分の在り方でも芯を通す、自分を律するために作りました」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

iida Reoさん。SNSの発言もラッパーの中だとかなり特異でずっと気になる存在です」

「今年の3月に共演したNEHANNは影響を受けているアーティストも近いと思うので目が離せないですね」

「Ms.Machineと同じく女性3人という共通点では、今の形態になるかなり前にベーシストでスタジオ参加していたTAWINGSも初期からずっとカッコいいな〜と思っているのと、

Black Boboiも好きです。小林うてなさんのソロ作品も好きなんですけど『鬼の右腕』もかなり好きでした」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

「夏に浅草橋にあるツバメスタジオでレコーディングしたのですが録音技師の君島結さんがメンバーで参加している〈When〉というバンド(THE NOVEMBERSのケンゴマツモトさんも参加してらっしゃいます・・!)がアートワークも含めとてもカッコよくて衝撃でした」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「ソロの作品は『瑞典春氷』を秋頃、某レーベルからフィジカルでリリース予定です。Ms.Machineも実はもうアルバムが完成していまして秋から年始にかけてリリースできるように準備しています。この状況ですがライブはvenueへのサポートという意味合いも含めてなるべく出演できるように動いていますね。来年、再来年には北欧スウェーデンでライブできるように少しずつ準備しています。

それと、マガジンハウスという出版社で学生時代アルバイトしていたこともあり、自分が主役というよりは聞き手側にまわる仕事にも興味があります。カルチャーウェブサイトのAVE CORNER PRINTINGさんにて毎月レビューの連載や自分で組んだインタビューを記事にしているのですが、性に合ってるなと感じます。9月にずっと話を聞いてみたかったミュージシャンにインタビュー、秋頃に記事をポストする予定ですのでこちらも楽しみにしていてください」