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1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「大阪府出身。工場の多い地域で生まれ育ちました。中1の時、親にギターを買ってもらったのがきっかけで、音楽を作るようになりました。色んな音楽をあまり分け隔てなく聴いてきたのですが、十代の頃は特にインディロック、オリジナルパンクに傾倒していたのでR4というバンドで活動し始めました」

「non albiniとして活動を始めた経緯は、今年4月末の緊急事態宣言で外に出れなくなって、暇潰しにR4ではやらないような曲を書いていたら、上手くまとまったので出したって感じです。1週間ぐらいで4曲スポスポ書けて楽しかったです。結果的にかなりフレッシュな作品になったと思います」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

「小学校くらいまでテンポが遅い曲が嫌いで、New Found GloryとかZebraheadとかのポップパンク〜エモを好んで聴いてたのでそこらへんのグッドメロディー信仰は今も持ってる気がします」

「あと、Kanye Westは大好きで普段からよく聴いています。最近は『Ye』の生々しい感じとか、極端にハッピーになったり悲しくなったりするところが自分のムードに合っていて気に入っています」

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“12”

「今回のEPの一曲目にあたる曲です。自粛期間中に部屋の中で1日を終える生活がデフォルトになる中で、自分の肉体性が薄れていってSFでよくある脳がプラグに繋がれてプカプカ浮いてるみたいな感覚になったのが面白くて、そこから書き始めました」

「サウンド面ではLCD Soundsystemの“All My Friends”みたいなカラッとしたエモが作りたいなーと思っていました」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

「今回のEPにも参加してくれているLil Soft Tennisとは普段から一緒に曲作ったり遊んだりしているので、かなり同じマインドを共有できている気がします」

「あとはSPEED周辺のアーティスト、特にWaaterは、ライブの雰囲気やビジュアルも含めて今のバンドシーンの中でとても貴重な存在だと思っています。どっちも注目しているというよりかは、注目すべきアーティストだと思います」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

「DrakeのOVO Recordsから出た、Popcaanのミックステープを最近ずっと聴いてます。特に一曲目はもう水滴みたいな音してて感動しました」

「あと最近Netflixでヒップホップの歴史についてのドキュメンタリーを見ていた影響で、The Notorious B.I.G.OutKastなどビッグネームなヒップホップを聴いてます」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「沢山良い作品を出して、自分が憧れているアーティストに早く追い付きたいです。後はまだライブしたことがないので、何らかのイベントに出てみたいです」

 

ポップ・パンクやエモをからThe Notorious B.I.G.やOutKastなど往年のヒップホップまで、幅広い音楽から影響を受けているというのは、とても納得のいく話でした。聴き心地の良いポップ・パンク的なメロディーと、サンプリングを得意とするヒップホップ・カルチャーが重なり合い、non albiniの音楽が生み出されているのでしょう。

インタビューで興味を持った方は、ぜひこの機会に彼のデビューEP『Nostalgia King』を通して聴いてみてください。

 


RELEASE INFORMATION

non albini 『Nostalgia King』 non albini(2020)