ポップスターとしての道程

 デビュー当初から「音楽の道に進むと決めたからには、目標に向かって最大限の努力を惜しまない」と語っていたショーン。13歳でギターを弾きはじめて、独学でマスター。動画投稿サイトVINEへの投稿をきっかけに時代の寵児として注目を浴びると、さまざまなメディアから引っ張りだことなり、すぐさま本格的な音楽活動をスタートさせた。2014年6月には、シングル“Life Of The Party”とEP『The Shawn Mendes EP』でデビューを飾る。翌2015年の4月には、テディ・ガイガーやスコット・ハリス、エミリー・ウォーレンらの協力を得て完成したファースト・フル・アルバム『Handwritten』をリリース。全米・カナダで首位を獲得し、シングル“Stitches”は全英1位、全米4位をはじめ、世界各国で大ヒットを記録した。

 翌2016年のセカンド・アルバム『Illuminate』にも、引き続きテディ・ガイガーが参加。さらにエド・シーランやワン・ダイレクションを手掛けるジェイク・ゴスリンズがプロデュースで加わった。この頃のショーンといえば、やはり真摯でまっすぐ、実直そうな青年らしさが最大の魅力だっただろうか。誰もが思わずシンガロングしたくなる“Treat You Better”や“Mercy”“There's Nothing Holdin' Me Back”などのヒットが誕生した。

 自身の名を冠した2018年のサード・アルバム『Shawn Mendes』ともなると、みずからの可能性を押し広げ、さまざまなジャンルやスタイルに挑戦しはじめる。以前から比較されることの多かったエド・シーランやジョン・メイヤーといったギタリスト系シンガー・ソングライター、ジュリア・マイケルズ、カリード、ライアン・テダー、ロードで一躍名を挙げたジョエル・リトルといった先鋭ヒットメイカーたちも参加。多彩な才能と交わることで、自身に磨きをかけようというわけか、積極的にコラボに勤しんだ。同作からは“In My Blood”“If I Can't Have You”などのヒットが続出。さらに2019年の夏には、恋人のカミラ・カベロとデュエットしたラテン・ムード溢れる“Señorita”が世界中のチャートを席巻。USとカナダにおいては初となるNo.1シングルの座をゲットした。