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1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「出身は愛知県です。

高校卒業後、就職した工場をやめてから、本当にいろんな職業を転々としてきました。結局どれも肌に合わなかった中で、ずっと好きで続けていたのが音楽でした。当時の恋人との別れや、本気で活動しようと意気込んだバンドの解散をきっかけに、1人での音楽活動を始めました」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

Oasis “Champagne Supernova”

Radiohead “High and dry”

The Kooks “Seaside”

The Beatles “Yesterday”

Maroon5 “She Will Be Loved”

John Mayer “No Such Thing”

Pay money To my Pain “Same as you are”

RADWIMPS “me me she”

フジファブリック “花”

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“Horizon”

「上京してから1年半が経った頃、常に生活や音楽活動に追われ焦り続ける日々を過ごしてました。理由は忘れましたが、真夏の暑い時期に鈍行の電車に乗って、地元まで帰りました。

ほとんど貸し切り状態の海外線を走る電車の車窓から、水平線に沈む夕焼けを見ていた時に〈時間〉や〈お金〉など数字ばかりに捕らわれ、こんなに綺麗な夕焼けすらも見落としてしまっていた自分に気づき、ハッとさせられました。

全面オレンジ染まった夕焼けの立ち打ち出来ない美しさから、僕があの時に感じた安心感に似た、包み込まれるような感覚を、聴いてくれた方々にも感じてもらえたら嬉しいです」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

「〈Miyamoto

デモを聴かせてもらう度、彼の〈音〉や〈曲〉への探究心の深さに驚かされます。出すごとに進化していく彼の新作が楽しみです。

田中タリラ

Dannie MayのKey.Voでもある彼の曲は、まるでファッションやデザインのようで、選ぶ音や言葉に彼の特色が滲み出ています」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

New west “Call Me When You Hear This Song”

Peach Tree Rascals “Mariposa”

keshi “drunk”

Matilda Mann “Japan”

オリエント “アポンタイム”

climbgrow “ドレスを着て”

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「ライブ活動については、これからの新しい様式の中、これまでとは違った楽しみ方ができるライブが、できないかなと思考を巡らせています。例えば映画館で、2Dが3Dに進化してIMAXに進化してきたようにライブハウスでも何かできないかなと…。

展望になるか分かりませんが、一つは映画の主題歌を書きたいです。映画と共に何年も何十年も残り続けるような曲を残せたら、その映画が観られる度に、そこにその曲も一緒に生き続けられる気がしていて。

もう一つは、尊敬しているアーティスト達の曲のように時代が過ぎ去っても愛され続けるような曲を生みだしていきたいです」

 


今回TOWER DOORSが紹介した新曲“Horizon”を、彼の解説を読んでから聴くと、またちがった景色が見えてきました。私たちも「〈時間〉や〈お金〉など数字ばかりに捕らわれ」てしまうことがあるので、この曲を聴いて原点に立ち返って、初心を忘れずにメディアの運営をしていきたいと思えました。もちろん、私生活でもそうで、彼の楽曲はそういった〈気づき〉を与えてくれるものだと感じます。

また今作は、松任谷由美のサポート・メンバーとしても知られるチェリストの伊藤修平が参加しているとのことで、彼のチェロの音色が楽曲を優しく包み込んでいるかのよう。夕陽が沈んでいく美しいさまを表現していると感じました。

最後に「映画の主題歌を書きたい」とあったように、ナリタジュンヤの楽曲が映画館で鳴り響く日が待ち遠しいです。彼が書く美しいメロディーは映画のエンド・ロールにぴったりですし、それくらいたくさんの人々の心に突き刺さるものだと思います。

いま注目の才能、ナリタジュンヤ。彼の動向は各SNSでチェックしてみてください。