憧れはホーンやコーラスを入れたソウル・レヴュー
――メンバーのバックグラウンドをより掘り下げていきたいと思いますが、仲井さんの出身はどちらなんですか?
仲井「四日市(三重県)です。今も実家……まさに親父のCD部屋がある家にいて、2時間かけて大学に通っています。今は休学していますけど。で、その地元の四日市で知り合った……というか、今でも交流があるのが、以前ザ・ブルースタイルバンドをやっていた堀田ダチオさんなんですよ」
仲井陸を作ったアルバム
ザ・ブルースタイルバンド『あさがおさん』
仲井「堀田さんは同じ地元界隈で活動されている原田茶飯事さんとかと同じ世代の方で、僕より全然年上だし先輩なんだけど、すごくよくしてくださるんです。しかも、堀田さんの曲とか本当にいいんですよ。メロディーはいいんだけど、結構奇抜なこともやってきちゃう。尊敬してます。今も四日市の〈ドレミファといろは〉というライブハウスで、一緒にやらせてもらったりしていますよ」
――四日市の音楽シーンはどんな感じなんですか?
仲井「いやあ、まだまだ……って感じです。これからもっと盛り上げたいし、なんとかしたいと思っています」
――神谷さんの地元はどちらですか?
神谷「僕自身は愛知県の知多市出身で、今もそこから大学に通っているんですけど、高校の頃出会ったThe Quietsという名古屋のバンドがいて。僕にバンドというものを教えてくれたような憧れの先輩的存在なんです。そんなに有名じゃなかったですけど、高校1年くらいに初めて観てすごく好きになって。その場ですぐ200円くらいのCD-Rを買った。それが“箒星”だったんです」
神谷幸宏を作ったアルバム
The Quiets『箒星』
神谷「しかもその後、当時僕がやっていたバンドで対バンもさせてもらったんですけど、彼らが5年くらい前に活動休止になった時、この曲を(当時の)僕らのバンドにくれたんですよ。授けられたっていうか」
仲井「へえ! そのバンドのことも、その曲も、今初めて知った。僕とか木村は割とメンバー間でシェアするんですけど、神谷はUNISON SQUARE GARDENばかり聴いてる感じなんですよね(笑)。ほんと、神谷は彼らが好きなんですよ」
――実際、今回、神谷さんはUNISON SQUARE GARDENもあげてくれてますね。
神谷幸宏を作ったアルバム
UNISON SQUARE GARDEN『DUGOUT ACCIDENT』
神谷「UNISON SQUARE GARDENは本当に大好き……というか、もう、僕にとって神のような存在ですね」
神谷「ただ、The Quietsはもうちょっと違う感じなんです……」
仲井「そのThe Quietsってどんな音楽なの? ちょっと歌ってよ」
神谷「(鼻歌で歌う)」
仲井「全然わかんない(笑)」
――いま鼻歌で聴いたところ、ミスチルのような歌メロのちゃんとあるバンドという印象ですが。
神谷「実際そうですね。3ピース・バンドなんですけど、すごく曲が良かったんですよ……。ただ、僕らもたまたま3ピースですけど、そこにこだわりがあるわけじゃないんです。曲が良ければ全然多くてもいいし、高校の時は4人組のバンドをやってたし……」
仲井「そうだね。僕らも一応3ピースですけど、ライブではパーカッションが突然参加したりキーボードが参加したりって感じでメンバーが増えることもあるんですよ。みんな俺らの曲を知ってくれてる同じ大学の仲間たちなんで、『今日、一緒にやってよ』って頼んだらすぐやってくれる。そういう友達が近くにいるっていうのはすごく嬉しいですね」
――サポート・メンバーを増やしていきたい?
仲井「増やしたいですね~。ホーンを入れたいです。〈The Shiawaseホーンズ〉を作りたい(笑)。コーラスも常に3、4人いるような感じがいいな」
――ジェイムズ・ブラウンのソウル・レヴューみたいな感じが理想?
仲井「やりたいですね! 憧れです」
――つまり、ショウアップされたパフォーマンスが理想なんですね。
木村「来年3月に学校のホールを借りてイベントができそうなんで、その時にはホーンを入れてやってみようかなって考えてます」