5人それぞれの色
――ニュー・アルバムの『まめジャー!』もまさにそういう内容になりましたね。
ナオ「今回はけっこうメンバー作詞の曲が多い印象で、それぞれの個性が色濃く出たアルバムなんじゃないかなって思います。『スタート』でも全員が作詞してみたんですけど、結局ハナエしか選ばれなかったので。私は今回も選ばれてないんですけど、他の4人の作詞曲と、あとは5人全員の共作もあって、みんなの考えてることがダイレクトに伝わる曲がたくさんあると思います」
――レコーディングも何度か経験して、変化や進歩は感じましたか?
ハナエ「たぶん『スタート』の頃よりみんな歌えるようになってるなっていうのは、レコーディングしてて思いました。5人全員が歌う曲っていうのが増えたなって」
――アイカさんとカエデさんの歌割も増えて、5人で歌ってる感は増しましたね。
アイカ「はい。私は“りスタート”の時とかサビの高音が出なかったんですけど、今回のレコーディングは、“まめのうた”のサビはちょっと高かったんですけど、他の曲ではサビもちゃんと出てたし。なので、自分では成長したなって思いました」
ハナエ「慣れもあると思います。昔のアイカは恥ずかしがって歌わなかったんですよ。歌ってる途中で笑っちゃったりして。いまは〈踊りながら歌って〉って言われたら堂々と踊りながら歌うし、照れがなくなったなって」
ナオ「確かにそうだね」
アイカ「“りスタート”の頃は酷かった。自分でも迷惑な人だったなって思います」
ミユキ「ホントだよ（笑）」
アイカ「自分の声が返ってくるのが恥ずかしくて、思わず笑っちゃってました（笑）」
――成長もあるけど、もともと持ってたものが出せるようになったのかもしれないですね。カエデさんはいかがでしたか。
カエデ「そうですね。前は〈サビは歌わなくていいよ〉みたいに歌うパートが最初から決まっていることが多かったんですけど、今回はサビも録っていただいて、採用していただいたりもして、凄い嬉しいなって思いました」
ナオ「あと歌割もね」
カエデ「そう。“お願いキスミー”では落ちサビのパートをいただいて。いままで一人でこんなに長く歌うことがなかったので、大切に歌っていきたいです」
――それは嬉しいですね。その“お願いキスミー”がアルバムのリード曲になっています。
ミユキ「これは失恋曲なんですけど、やっぱりポップで明るくて、豆柴の大群らしい可愛さがある、元気な曲調になってます。MVは初めてキッズ・ダンサーと一緒に作ったカラフルなMVになってて。それもポップで可愛いなって思います」
――竜宮寺育さんの歌詞もちょっとクロちゃんっぽい世界観に近い感じで。
ハナエ「確かに近いですよね。クロちゃんが書いたって思ってた人もいるみたいで」
ミユキ「うんうん。でも歌詞はヤバイ」
ハナエ「重い女だよね」
――アハハハ。次のユーモラスな“まめのうた”はカエデさんの作詞です。
カエデ「これはサヤエンドウになったつもりで作詞したんですけど、私たち豆柴の大群とサヤエンドウは重なる部分があって……あの、嫌われることもあるじゃないですか。豆が嫌いな人多いし」
ミユキ「すいません」
アイカ「うちも嫌いだ」
カエデ「豆柴もいろいろ言われることもあるんですけど、ちゃんと見てもらったら良いところはいっぱいあるはずだよっていう気持ちを書きました。〈いつか主役のあの子みたいに明日なれるかな〉って、主役になれるようにがんばりたいなっていう気持ちです」
――なるほど。次はロック系の“MOTiON”です。これは5人の歌詞を組み合わせたものですね。
ナオ「そうです。それぞれがフルで歌詞を書いて、スタッフさんがうまく繋ぎ合わせてくれたんですけど、ちゃんと一つの詞になってて凄いなって思いました。自分が書いた部分も入ってるし、初めてみんなの共作みたいな曲が出来て嬉しいです」
ハナエ「サビはミユキの書いた歌詞が使われていて、Aメロはハナエ、みたいにブロックごとに採用されていて」
――ナオさんが書いた部分は?
ナオ「1番のBメロの〈馬鹿にされても負けない いつだって 死ぬ気で生きていたいでしょ?〉と、3Bの〈舐められたくないの 誰にだって 死ぬ気で生き抜いてやるんだ〉っていうところです」
――負けん気の強いパートですね。
ナオ「曲がロック調だったんで、強気でいこうかなと思って。私は今回のアルバムで“MOTiON”がいちばん好きだなと思ったので、振付けも自分から言って作らせてもらいました」
――次のアイカさん作詞の“LUCKY!!”もカッコイイ系ですね。
アイカ「一応これも恋愛曲なんですよ。よくよく読んでもらえばわかるんですけど、もう現実逃避的な感じで、現実は嫌だけど、この先で何かを掴もう、良い恋愛を見つけようみたいなことを前向きに書いてます」
――説明を聞けばわかります。
ミユキ「曲調もカッコイイし」
アイカ「で、サビで〈Say!! Lucky!!〉ってガヤが入るんです。だから歌詞はそんなラッキーじゃないのに“LUCKY!!”っていう」
ナオ「聴いたらラッキーな意味がわかる」
アイカ「ぜひガヤまで耳を澄ませて聴いてほしいです」
