1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「熊本県出身です。中学2年生の頃に将来の夢がなく、これからの人生に楽しみが感じられなくなってきたので、父がバンドをしていて家にレコードがあったこともあって、音楽家になることを将来の夢にしようと思ったのがきっかけです。

バンドのヴォーカルがしたかったのですが、音楽の好みが合う人がおらず、声が低くて他人の曲が歌えなかったので1人でオリジナルの曲を作るようになり、高校2年生の頃にNostolaとして曲をSoundCloudに公開し始めました」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

MusetteBudaMunkTajima HalGood Morning裸のラリーズ……挙げればキリがないのですが、以下の3組が特に好きで影響を受けています」

キセル

坂本慎太郎

Sky Mata

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“夏の国”

「真夏に外を歩いている時に思いついた曲です。暑さに朦朧とする感覚と怪談の冷えた雰囲気を表現しました。基本的に意味はあまり考えずに思いついた雰囲気を曲にすることが多いです」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

「交流のあるアーティストの方があまりいないのですが、Monkey in Yellowは一度面識があり、曲も好きです」

「それからFrascoの皆さんとは3年ほど前から面識があって、一度Frasco主催のイベントに出演させてもらったことがあります」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

「時代的には新しい音楽というわけではないのですが、最近NISENNENMONDAIVanishing Twinを聴くようになりました。元々インストのHIP HOPが好きでヨレたビートを好んで聴いていたのですが、KraftwerkCANなどのクラウトロックを聴きはじめてから規則正しいビートの魅力もわかるようになってきました」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「今年度で大学を卒業し、来年度からは福岡に移る予定なので、今後は福岡を中心にライブ活動ができればと思っています。また、今年度中にアルバムをひとつ完成させたいです。

長く音楽活動を続けていきたいと考えているので、自分の音楽を好んで聴いてくれそうな人に曲を届けることと上手くなることが今の目標です。海外のリスナーも含めて様々なリスナーと交流したいので、どこかのレーベルにうまい具合に拾われたいです。あと、アーティストの知り合いが少ないので、音楽制作の情報共有ができる友達が欲しいです」

 

音楽の趣味が深く、かつ渋さも感じる回答でした。特に、影響を受けたアーティストに裸のラリーズを挙げていたのには驚きました! BudaMunkやTajima Halといったビートメイカーの名前を挙げているのはとても納得で、彼のヨレたビートとゆったりとしたグルーヴはそこからきているのでしょうね。

また、脱力感がありつつもタイトなメロディーはたしかにキセルや坂本慎太郎由来のもので、日本の1990~2000年代の音楽シーンのスタイルを想起させます。しかし、オーストラリア・メルボルンで活動するGood Morningの名前を挙げていることからもわかるとおり、彼の音楽は新鮮さもしっかりと感じさせる音作りで、そこに胸を打たれます。

今回TOWER DOORSが紹介した“夏の国”を収録したシングル『夏の国/天国』は、Bandcampで販売されています。Bandcampではその他の作品も購入できますので、気になった方はぜひNostolaのページを訪れてみてください。

今後は福岡に拠点を移して活動していくとのことで、〈TOWER DOORS POWER PUSH!!!!〉で取り上げた〈BOAT〉などが活躍する福岡の充実したシーンで、彼は注目を集めるにちがいありません。新作も楽しみですし、TOWER DOORSは今後も彼の動向をウォッチしていきます。

 


RELEASE INFORMATION

Nostola『夏の国/天国』

TRACKLIST
1. 夏の国
2. 天国
3. 夏の国(Instrumental)
4. 天国(Instrumental)

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