『Not Your Muse』に繋がるミューズたち

ANDRA DAY 『The United States Vs. Billie Holiday』 Warner(2021)

セレステのルーツにあたる存在としてよく名の挙がるビリー・ホリデイだが、ちょうど配信されるその伝記映画にて主演のビリーを演じたのは、これまたセレステを語る際に引き合いに出されるアンドラ・デイだ。こちらのサントラでは数々のスタンダードをブルージーに熱唱している。 *轟

 

JORJA SMITH 『Lost & Found』 FAMM/The Orchard/HOSTESS(2018)

同じジャマイカの血を引くUKのシンガーという共通点もあり、セレステのファンであることを公言してもいるジョルジャ・スミス。モダンなサウンドに乗りつつ歌唱はエイミー・ワインハウスの影響下にあるもので、アコースティックな“Goodbyes”などで滲み出る情緒はセレステにも通じるか。 *轟

 

ARLO PARKS 『Collapsed In Sunbeams』 Transgressive/BIG NOTHING(2021)

BBCによる〈Sound Of 2020〉にセレステと並んでピックされた彼女は、また違う角度から英国産R&Bの知的なニュー・フォームを描くロンドン出身のアーティスティックな新星。ナイジェリアやフランスをルーツに持つリリカルでネオ・ソウルな歌世界は、ここから大きく越境していくはず。 *轟

 

NINA SIMONE 『Pastel Blues』 Philips(1965)

ジャズ~ブルースから多方面にクロスオーヴァーした偉大なる個性。セレステが今回“Stop This Flame”でネタ使いする前からタリブ・クウェリ“Get By”などに引用されてきた“Sinnerman”はこちらに収録。そういえばアンドラ・デイもたびたびニーナのレパートリーを取り上げていた。 *轟

 

コロンビアにルーツを持ち、ヴァージニアを拠点にしつつUKでも支持の厚い多才なシンガーのファースト・アルバム。後にセレステやメイベルとの仕事で名を挙げるジョシュ・クロッカーが確かなセンスで主役のヴァーサタイルな持ち味を引き出している。ジョルジャ・スミスの客演も。 *轟

 

ALESSIA CARA 『This Summer: Live Off The Floor 』 Def Jam(2020)

強引に言えばディズニー映画のエンド・ソング繋がりもあるカナダ出身の歌姫。R&Bというよりは王道ポップス方面からのアプローチでレトロ・ソウルやブルースとの好相性も窺わせ、似合う意匠はセレステにも近い。こちらの最新EPではノラ・ジョーンズ感も前面に出てきている。 *轟

 

AMY WINEHOUSE 『The Collection』 UMe(2020)

オールドタイミーなジャズやソウルへのアプローチでモダン・ヴィンテージの流れを作り出し、レディ・ガガやアデル、エミリー・サンデー、サム・スミスら多くの後進に絶大なインスピレーションを与えてきたエイミー。セレステもその影響から逃れることが難しいのは言わずもがな。 *轟