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成長と新たな挑戦

 リード・トラック“Yummy!”は、メロコア直系のサウンドにエモーショナルで爽快なメロディー、〈ワタシの気持ちもついでに/食べちゃって欲しいの〉といったドキドキの歌詞が重なるアップ・チューン。メンバーそれぞれの声質を活かしたヴォーカル・アレンジによって、個の力とグループとしての魅力をバランス良く味わうことのできるナンバーだ。

 「“Yummy!”のテーマは〈食べる/ときめく〉。〈あなたと味わった記憶を食べちゃいたい〉みたいな歌詞もあって、恋愛のときめきも表現しています。あと〈今の楽しい私たちを見て!〉というメッセージもあって。応援してくださっている皆さんはもちろん、ちょっと離れてしまっている方々にも、現在の私たちの姿を見てほしいんですよね」(高井)。

 「B.O.L.Tらしいバンド・サウンドだし、すごくキャッチーで、フェス向きだなって思います。アイドル・ファンの皆さんのなかにはロック・テイストの曲に馴染みがない方もいると思うんですけど、“Yummy!”は良い入り口になってくれるんじゃないかなって。可愛らしくてパワーのあるダンスもぜひ観てほしい!」(内藤)。

 「初めてライヴで披露したときはすごく緊張したんですけど、皆さん盛り上がって、〈いいね!〉って言ってくれて。振り付けをマネしてくれたのも嬉しかったです。可愛いところとロックな感じが両方あって、大好きな曲になりました」(青山)。

 「初めて聴いたとき、〈明るい曲がきた!〉って嬉しくなっちゃいました(笑)。イントロから〈迷ってる暇はもう無いさ〉という歌い出しに繋がるところも好きだし、ちぃちゃん(高井)、るなちゃん(内藤)の掛け合いのバックで鳴ってるギターもカッコ良くて。最後に〈アナタが好きなの〉とストレートに歌うのもすごくいいですよね。私がこの曲を歌っているアイドルのファンだったら、〈私も大好き!〉って思っちゃう(笑)」(白浜)。

 メンバーの表現力/パフォーマンス力の向上とリンクするように、音楽的な幅が広がっているのも本作の魅力だ。高井が「新しい感覚だった曲」として挙げたのは、“JUST NOD”。煌びやかさと鋭さを併せ持ったギター・フレーズから始まる、パワー・ポップ風のラヴリーな恋愛ソングだ。

 「“JUST NOD”はガールズ・バンドのLucie,Tooの皆さんが作ってくれた曲。イントロから新鮮さを感じてもらえると思うし、恋愛ストーリーを描いた歌詞も可愛くて。ファンの方にはニヤニヤしながら聴いてほしいです(笑)」(高井)。

 内藤が「挑戦した曲」としてピックアップしたのは、ボーナス・トラックとして収録されている“HOT CAKE”。SpecialThanksのアレンジによるDragon Ashのカヴァーだ。ヘヴィーな音像と強い感情を込めたヴォーカルが共鳴するこの曲は、メンバー4人の成長ぶりを端的に示している。

 「他のアイドルやアーティストさんの曲をライヴでカヴァーしたことはあるんですけど、レコーディングしたのは初めてだし、しかもDragon Ashさんの楽曲。プレッシャーと緊張感のなかで歌ったんですけど、今の自分たちが持っているものは全部ぶつけられたと思います。兄がDragon Ashのファンなので、〈カヴァーするよ〉とLINEしたら、普段は既読スルーなのにすぐ反応がありました(笑)」(内藤)。

 白浜、青山の〈あやなの〉ペアがメイン・ヴォーカルを取るミディアム・バラード“Hear You”も本作の聴きどころ。ゆったりとしたメロディーと〈君の涙溢れる声に気づくように/耳を澄ます〉という切ないフレーズが響き合うこのナンバーは、B.O.L.Tにとっても新機軸と言えそうだ。

 「“Hear You”みたいな落ち着いた感じの曲は今までなかったんですよね。〈あやなの〉がメインで歌うのも初めてで、主メロを目立たせながら、ハーモニーもしっかり強調したり、細かいところにまで気を付けて歌いました。ぜひファンの皆さんにも聴いていただいて、感想を教えてほしいです」(青山)。

 「滑らかに歌うのも難しかったし、だいぶ苦戦しました。自分のレコーディングが終わって、なのちゃんの歌を聴いてるときに〈私は優しく歌いすぎたかも〉と思って、録り直させてもらったり。いろいろ工夫しながらがんばりました」(白浜)。