WANIMA
雨に抗うパンキッシュなビート、モッシュ&ダイヴの嵐で掴みはOK!
「サウス●ーク」風のアニメ・キャラに化けたSiMのメンバーによる注意事項が流された後、スキャットマン・ジョンのSEに乗って〈CAVE STAGE〉に現れたのは、いま飛ぶ鳥を落とす勢いでファンを増やしまくっているスリー・ピース・バンド、WANIMAだ。全身柄モノでトロピカルな装いのKENTA（ヴォーカル／ベース）が〈どう考えても日本で一番SiMが好き、WANIMAです!〉とお決まりのフレーズを決めると、1曲目から名刺代わりの“THANX”を投下する。横殴りの雨に抗うかのようにステージ前方は早くもモッシュ&ダイヴの嵐。
受け手に真っ直ぐ突き刺さる衒いのない歌声と、一糸乱れぬアンサンブルが彼らの持ち味だが、続く“いいから”ではパンキッシュなビートが突如レゲエっぽく変速するなど、随所にバンドとしての引き出しの多さを感じさせてグッとくる。〈雨やけどー! 今日からみんなとDEAD POPの夏が始まるぜー!!〉というKO-SHIN（ギター／コーラス）の宣言で“夏の面影”をプレイしたかと思えば、KENTAのステマやFUJI（ドラムス／コーラス）による長渕剛のモノマネも披露されて掴みはバッチリ。スクリーンに映るオーディエンスがみんな最高の笑顔を浮かべていたのも印象的で、短いセットながら逆にWANIMAの魅力が凝縮されたライヴだったのではないだろうか。
後半戦の加速っぷりがこれまた凄まじく、イントロの合唱で会場をひとつにした“1106”、KENTAがモーゼの如くモッシュを促した“BIG UP”、そして無数の拳が天に突き上げられた“TRACE”と、初っ端からメンバーもファンも完全燃焼。SiMが〈CAVE STAGE〉のトップバッターに指名したことも頷ける、圧巻のパフォーマンスだった。 ＊上野功平
SET LIST
1. THANX
2. いいから
3. 夏の面影
4. ともに（8月3日リリースのシングル『Juice up!!』収録の新曲）
5. リベンジ
6. 1106
7. BIG UP
8. TRACE
