Dizzy Sunfist
熱い想いを込めた気迫溢れるプレイで会場が一体となった、感動的なステージ
〈DPF〉2日目の紅一点バンド(ドラマーは男性だが)、Dizzy Sunfistは昨年に続いての登場。あやぺた(ヴォーカル/ギター)によるお馴染みの絶叫MC、その第一声は〈昨年とは比べものにならないバンドになったということを、この30分で証明して帰ります!! 大阪・堺、メロディック・パンク代表、Dizzy Sunfist!!〉という力強いものだった。この高らかな宣言に、〈CHAOS STAGE〉は凄まじい歓喜の大合唱やハンドクラップが巻き起こる。そしてオーディエンスの熱い想いもしっかりと背負って、“119”“SUPERHERO”“Dizzy Beat”と連発していく。あやぺたといやま(ヴォーカル/ベース)がノイジーに楽器を掻き鳴らして鮮やかなメロディーを響かせ、もあい(ドラムス/コーラス)が超高速ビートで援護射撃する。スピードはどんどん上がっている気がするが、気迫のあるプレイで空回ることなく歯切れ良く聴かせていくのが気持ちいい。
中盤は“SULLEY”や“Piece Of Cake”など軽快でダンサブルな曲で攻め、“Tonight,Tonight,Tonight”ではオーディエンスが両手を高く挙げて、歌い踊る。えぐるようにソリッドなビートやサウンドで攻めつつ、泣きのあるグッド・メロディーで心を確実に撃ち抜いていくのもまた、Dizzy Sunfistだ。続く“Someday”はその真骨頂。SiMへの感謝を語りながら、〈みんなに認めてもらえるように、Dizzy Sunfistの名が今日出ているバンドのなかに埋もれないように、名前を残して帰りたい〉をあやぺたが語り、全身全霊をかけての“Someday”へ――会場が一体となってのシンガロングは感動的だった。
ラスト2曲“SHOOTING STAR”と“FIST BUMP”は、さらに超高速のアグレッシヴなアンサンブルで、〈CHAOS STAGE〉を爆発させた。最後にあやぺたが客席へとダイヴし、オーディエンスに担がれるようにしてガッツポーズを決めた瞬間の笑顔に、このライヴのすべてが出ていたと思う。 *吉羽さおり
SET LIST
1. 119
2. SUPERHERO
3. Dizzy Beat
4. SULLEY
5. Joking
6. Piece Of Cake
7. Tonight,Tonight,Tonight
8. Someday
9. SHOOTING STAR
10. FIST BUMP