INTERVIEW

10年越しのエレクトリックリボン初作、Neciccoが人懐っこいキャラ打ち出した堂島孝平製の新シングルなど注目盤を紹介!

【ZOKKON -candy floss pop suite-】 第61回

エレクトリックリボン
満を持してファースト・アルバムが完成!!!

 誕生は2007年。当時のPerfumeを中心としたテクノ・ポップ~ガーリー・エレクトロの波に乗って注目を集め、以降はいわゆる〈アイドル戦国時代〉の余波を多少なりとも受けながら、約10年の歴史を刻んできたエレクトリックリボン。ソロ・ユニットとして始まった頃のメンバーはもういませんが、ゆえにフレッシュ、そしてイイ曲、イイ音を聴かせるという点にブレはナシ。2015年秋にタワレコ内アイドル・レーベルの箱レコォズ入りし、2016年の春からは現在の3人体制で活動してきた彼女たちが、このたびついにファースト・アルバム『YEAH!!!』をリリースしました!

エレクトリックリボン YEAH!!! 箱レコォズ(2016)

erica「ファンの皆さんが待ってくださっていた初めてのアルバムなので……そうですね、みんなのために作ったアルバムっていう気持ちもあります。昔の曲も現在の3人で歌い直したり、3人体制になってからライヴでのアレンジも変わって、昔からのファンの方もそれに慣れてきた段階でアルバムという形にできたのはすごく良いタイミングだなと思います」

nagisa「ファンの方に、〈新しくアレンジが変わってたけど、ハキハキしてて良かったよ〉って言われたんです。私はエレクトリックリボンでは過去最年少のメンバーということになるので、少しでもフレッシュさをグループに足せたらいいなって思ってたから、〈ハキハキしてる〉って言ってもらえたのがすごく嬉しくって」

pippi「私はもともとエレクトリックリボンをファンとして観ていた側だったんですけど、この前iPodをシャッフルで聴いてたら、たまたま昔の“波音チューニング”といまの私たちが歌う“波音チューニング”が続けてプレイされて、改めて〈この曲に参加できてるんだ!〉って、電車の中でポロポロっときちゃいました」

erica「ちなみに今回も私がジャケットのデザインをしていて、そういうことができるようになったのも3人になってからですね。そこは非常に大きいところかなって」

pippi「“STAR TEAR”の振付をnagisaが担当してたり、メンバーで何かを考えて作るというのは多くなりましたね」

 アルバムには、その“波音チューニング”をはじめとする再録/リエディット曲のほか、現体制でリリースしたシングル、そして書き下ろしの新曲ももちろん収録。なかでも、つるうちはなをはじめとする新たな作家陣を起用した近年の楽曲では、これまでのエリボン色とはまた違ったスタイルを描き出している。

erica「もともとエリボン自体はエレクトロ寄りの音をやるユニットとして始まったんですけど、新曲ではいわゆるAORって言うんですかね、ポップス寄りになってきたっていう印象がありますね」

pippi「リード曲の“カンパイ☆スターライト”も最初に聴いたとき、レインボーブリッジを眺めながらドライヴしてるような気持ちになりました(笑)。あと、個人的に80年代とか90年代のアニソンが好きで、例えば『ドラゴンボール』のエンディングテーマだった “ロマンティックあげるよ”みたいな……そういうちょっと懐かしいキラキラ感みたいなものが、新曲の“そよ風のKISS”とかにはあってキュンとします」

nagisa「どちらかというとイマドキのアイドルっぽくはないですよね。これはもう、エレクトリックリボンしかできない曲っていうことで嬉しいですね」

 さらには、それぞれが過去のナンバーをソロ・ヴァージョンとして披露したボーナス・トラックもお楽しみ。3人というミニマルな編成だけに、個々の表現力や歌唱力は大所帯に比べてより求められるわけですが、そのあたりの頼もしさをここでも窺い知ることができ……というところで、3人が普段どんな音楽をどんなところに注目しながら聴いているのか訊いてみました。

erica「やはり〈声〉で聴きますね。最近だと星野源さん。最近というか実は古参で、SAKEROCKのライヴもよく観に行ってたんです。星野さんは歌声がやわらかくて、それでいて声量もあるし、芯もあるし、ヴォーカリストとしてすごく尊敬しています」

nagisa「私は通学中もずっとエレクトリックリボンの曲しか聴いてなくて……でも、グループに入ってからは他のアイドルさんの曲もよく聴くようになりました。いろいろ聴いて表現の参考にしています」

pippi「私もアイドルを始めてからは〈アイドルの表現力ってどういうものなんだろう?〉っていう耳でいろいろ聴くようになりました。もともとハロー!プロジェクトさんが好きで、皆さん力強い歌い方をするじゃないですか。可愛く見せてるだけがアイドルじゃないんだな、その答えはひとつじゃないんだなって、すごく感じていますね」

 

ericaが客演した作品。

『YEAH!!!』参加クリエイターの関連作を紹介。

 

足掛け10年に及ぶエレクトリックリボン史……のうち、いま聴けるのはこちら!

エレクトリックリボン エリボンちゃん SUKOYAKA(2013)

創設メンバーにしてトラックメイクも行うasCa、2010年に加入したNAOMiのコンビで活動休止状態だったところから、前年にericaが加わって活動再開。その第1弾としてリリースした初の全国流通ミニ・アルバム。今回の『YEAH!!!』でnagisaがソロ歌唱する“ガーリーソング”のオリジナルも収録されています。

 

エレクトリックリボン 星屑ハイランド SUKOYAKA(2013)

ミニ・アルバムから1か月で登場したシングル。『YEAH!!!』でも再録されているタイトル曲はトリオ時代を代表する人気ナンバーで、往時のテクノ・ポップ・ムードをいい具合に残しつつオリエンタルなメロディー展開もキャッチーな出来映え。カップリングには“ときめきスタイリッシュ”なども。

 

エレクトリックリボン steal me Courage(2014)

DVD付きでリリースされたシングル。表題曲はアレンジの異なる〈lady edit〉〈girls edit〉が収録され、大人っぽさと可愛さの両面からアッパーに迫ってくる。『YEAH!!!』でericaがソロ歌唱しているメロディアスな佳曲“愛のアカシ”のオリジナル・ヴァージョンはこちらに収録。

 

エレクトリックリボン 波音チューニング Courage(2014)

メロウな哀感と明るさを湛えた表題曲はAzumiを加えた4人編成で録音されるも、リリース直前にはNAOMiの卒業が発表……と激動の時期に世に出たシングル。歌唱メンバーの異なったカップリング曲も当時の状況を窺わせる。しかも本作から2か月後にはAzumiも脱退することに……。

 

エレクトリックリボン 無敵ガール 箱レコォズ(2015)

新メンバーのpippichiakinatsukiを加えて過去最大の5人組となり、タワレコ内の新レーベルから放った心機一転シングル。リリース前に脱退を発表したasCaの置き土産とも言える“good bye party”、さらに“ガーリーソング”のリミックスというカップリングも聴きどころだろう。

 

エレクトリックリボン アイライン 箱レコォズ(2016)

nagisaの加入、chiakiとnatsukiの脱退という事態が重なって現在のトリオ体制で再出発。ライヴ会場限定シングルで発表した“カンパイ☆スターライト”に続く箱レコォズでの第2弾シングル。花とポップス所属のあーたが表題曲を、つるうちはなが“STAR TEAR”をそれぞれ手掛けた、品のある名曲たち。

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美しい星