実力人気共に随一のコントラルトのワーナー移籍第1弾は、全編ロッシーニのライヴ盤。最近は「カルメン」やヴェルディの様々な作品に出演、ますます活躍の場を広げています。パワフル、ダイナミックとよく評されますが、豊穣な美声に改めて圧倒されつつ、バロックで培われた卓越したテクニックと第一級の繊細な表現力は難曲揃いのプログラムでさらに際立ちます。“今の歌声は”を始めとした名アリアの数々、またソプラノのパトリツィア・チョーフィを迎えての〈タンクレディ〉の二重唱“何という出会いだ”は聴き応え十分、最後は実にゴージャスな“猫の二重唱”で締めくくります。