COLUMN

桑田佳祐 『がらくた』 この男、どスケベにつき! ソロ30年目の衝動、ニューアルバム『がらくた』8/23リリース!

  • Share on Tumblr
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 2017.08.10
桑田佳祐 『がらくた』 この男、どスケベにつき! ソロ30年目の衝動、ニューアルバム『がらくた』8/23リリース!

ソロ活動30年を迎える桑田佳祐の新たな衝動!
ポップスの臨界点を超えた究極のNewアルバム『がらくた』
誕生とともに、10箇所18公演に及ぶ全国アリーナ&5大ドームツアー開催決定!

  桑田佳祐にとって初めてのソロ・シングル『悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)』がリリースされたのは1987年の秋。そもそも、公私ともに最愛のパートナーである原 由子の産休がきっかけとなって始まったソロ・プロジェクト(前哨戦として1986年のKUWATA BANDがあり)だが、これまでに17枚のシングルと4枚のアルバムを発表。そのキャリアも今年で30年を迎えることになった。サザンオールスターズ(そう、こちらは来年でデビュー40周年!)――母体を継続させながらのこの実績、他では例のないことだろう。30周年となれば、もちろん新しい作品を期待せずにはいられないところだが、そこは裏切るはずもない桑田さん。アニヴァーサリー・イヤーを大いに盛り立てるべく、6年半ぶりのニュー・アルバム『がらくた』を完成させてみせた。

 

 〈EDMたぁ何だよ?〉とか歌いながらその先のトレンド=ダンスホール・レゲエに呼応するサウンドを聴かせた“ヨシ子さん”、ロマンティックなアコースティック・ロッカ・バラード“君への手紙”と、昨年リリースされた2枚のシングルを含むレコーディング・セッションは、一昨年の秋からスタート。『がらくた』というアルバム・タイトルは、2011年に発表した前作『MUSICMAN』とは真逆の軽やかさを感じさせるものだが、それについてはプレス資料に記されたオフィシャルのインタビューでこう語っている。

 「前回は『MUSICMAN』ということで、思えばちょっと大上段に振りかざしたところもあったけど、今回はそういうものではないな、というか、レコーディングがスタ-トした時から、程良く力は抜けてましたね。考えあぐねた末に、というより、反射的にとんとんとんと作っていく感覚だった。これがシングルになる、みたいな時も、特別な意識ではなく、みんなに親しんでもらえる〈小品〉を目指したというかね」

 「ポール・マッカートニーに“Junk”って曲があって、あれは短い〈意味なし歌〉のようでいて、味わい深くもあってね。『がらくた』ってアルバム・タイトルに関して言うなら、あの歌のことが頭の片隅にあったのかもしれないですけど」

 多くの楽曲で桑田とともに編曲者としてクレジットされているキーボーディストの片山敦夫、彼の存在も今作の作風に大きな影響を与えたようだ。

 「基本、レコーディングは少人数制です。片山くんとは長い付き合いですが、ほぼ二人っきりで始めてみたのは初めてだった。そこにどんな化学反応が起こるかが楽しみでもあったし、だから最初から、特定のポリシーがあるレコーディングではなかったんです」

 小品、ジャンク、がらくた――アルバムには、大きなテーマやメッセージを携えた〈大層な〉曲というより、さりげなく、人懐っこく、流暢でユーモラス、人情噺のようにほろっとさせたり、肩肘張らずに付き合えそうな歌が15曲。前述した昨年のシングルをはじめ、“大河の一滴”(UCC BLACK無糖 TVCMソング)、“愛のプレリュード”( JTB 2016 TVCMソング)、“オアシスと果樹園”( JTB 2017 TVCMソング)といったTVCMソング、フジテレビ系列 全国26局ネット「ユアタイム~あなたの時間~」のテーマソング“百万本の赤い薔薇”、そして平成29年度前期・NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の主題歌となっている“若い広場”といったすでにおなじみとなっている収録曲のバラエティーぶりからしてもアルバム・タイトル『がらくた』に合点がいくところだが、彼にしては珍しく詞先で編み上げ、英語フレーズを排除した純和風ポップ“簪 / かんざし”、“ ほととぎす[杜鵑草]”や、ハジケたバンド・サウンドを聴かせる“過ぎ去りし日々(ゴーイング・ダウン)”、“サイテーのワル”など、新曲群も輪をかけての〈がらくた〉っぷり。

 ジャンクな食べ物ほど中毒性があると言うが、ここまで魅力的かつとめどなく愛着が湧いてくる楽曲を作り上げるのは誰でもできるようなことではなく、今作は桑田佳祐の〈名人芸〉的な部分に改めてフォーカスが絞られたアルバムになったとも言えそうである。

 この男、どスケベにつき!――アルバムのリリースとそれに伴った全国ツアーを記念して立ち上げられたスペシャルサイトをのぞくと、そんなキャッチコピーが目に飛び込んでくる。純愛の歌でもエロい歌でも、彼の作る歌からリアリティーや説得力が滲み出るのは、その原点に〈性的衝動〉というものがあるからなんだろうなあと、その本意を勝手に解釈してみたりしたのだが、ハズレではない……ですよね! さっ、もう一回聴こっ!

関連アーティスト