OPUS OF THE YEAR 2017
[特集]2017年の100枚+
ゆく年くる年。ゆく音くる音。ゆきゆきて音楽――2017年もいい作品は山ほどあった!という感慨を抱きしめながら、晴れやかに翼を広げて、新しい年へ飛び立つ準備はもうできていますか? 最高だった作品の数々をここで改めて振り返っておきましょう!

★bounce編集部の選ぶ2017年の100枚・前編

 


JUST A TOUCH OF 100
bounce編集部の選ぶ2017年の100枚・後編

PHOENIX Ti Amo Glassnote/ワーナー(2017)

ジャスティスやプーム、ユクセクの流れでも楽しめた欧州ディスコの再解釈盤。フランス国内の情勢不安に怒りじゃなく、愛の言葉と過去最高にダンサブルな音で応えるスマート紳士ぶりに惚れ直しました。 *山西

 

YDIZZY DIZZiNESS bpm tokyo(2017)

kiLLa作品のCDリリースが続いた2017年、その最初のピークを作ったのはこの男のアルバムだった。不敵な表情と裏腹な甘さも覗かせるトータルのセンスが光る。この年の裏MVPを授与したいChaki Zuluの多彩な手腕も流石。 *出嶌

 

Awich 8 YENTOWN/bpm tokyo(2017)

完全ノーマークだったけどヤラれたという人も多いのでは? インティメイトな“Crime”やダンスホール“Remember”などトレンドとして語れる部分はもちろん、沖縄の原色や血の味までもがドラマティックに浮かび上がる傑作! *出嶌

 

CHRONIXX Chronology Soul Circle(2017)

玄人筋からの称賛は当然のこと、そうでない人が聴いても彼の滑らかなフロウと歌声は耳に馴染むはずなので、〈フジロック〉が大盛況だったのも想定内。現行ラスタの一等星が村から飛び出して輝く姿は泣けるほど眩しかった! *山西

 

DECLAN McKENNA What Do You Think About The Car? Columbia/ソニー(2017)

社会的な歌詞を私たちが100%理解するのは難しいですが、それ抜きでも捻りなしのギター・ロックや堂々たる歌いっぷりに心打たれました。〈サマソニ〉に続き、単独来日公演を成功させたことも日本での成功の証。 *山西

 

HAIM Something To Tell You Polydor/ユニバーサル(2017)

デヴ・ハインズやロスタムらを招いて越境性に磨きを掛けた本作は、ソランジュやケレラと同じ視点から実験的に80sポップへ挑んだ曲が絶品。もはやオルタナティヴではなく、こういう音がメインストリームだと実感した一例です。 *山西

 

Monster Rion Message avex EDM(2017)

ミュータント・ダンスホール系のパーティーが日本でも増え、XLIIらと共に現場を盛り上げた彼らの熱気に溢れた一作。SONPUBがイエロー・クロウのリミックスを手掛けるなど、海外との距離もグンと近付いた印象でした。 *山西

 

PARKGOLF REO 2.5D(2017)

長らく延期していた待望のセカンド・アルバムは、謎を孕みつつも衒いなくポップなアプローチに挑んだ意欲作に。おかもとえみ、GOODMOODGOKU、一十三十一といった声の並びも2017年的なムードを推進したような。 *出嶌

 

PassCode ZENITH ユニバーサル(2017)

〈MEGA VEGAS〉〈サマソニ〉など大舞台への登場が目立ち、メジャー2年目の勢いはテッペン知らず。BiSHがラーメン系なら、こちらはライズ系……といった感じのハードコアな音 &デス声を武器に、このままドンドン壁を壊してくれ! *山西

 

PKCZ® 360°ChamberZ LDH MUSIC(2017)

列島を〈HiGH&LOW〉熱風で包んだLDHが、ファミリー総出で援護した〈大型新人〉の初作。現行クラブ音楽の旨味をJ-Popの歌謡性によって広く浸透させるテクは、軍団のお家芸とわかりつつも抗えない楽しさがありました。 *山西