数多のバンドに参加しながらサポート・ミュージシャンとして活躍し、その貢献度からWONKの〈5人目のメンバー〉とも称されるマルチ・プレイヤー、安藤康平のプロジェクトによるファースト・アルバムがWONK主宰のレーベルから登場。高いジャズの素養をヒップホップ/R&Bと自然に融和できるスタイルは、テラス・マーティンやサンダーキャットと並び賞されるべき現代的才能だろう。不穏なトラップ・ジャズをDyyPRIDEのラップが加速させる“UROBOROS”、ものんくるの吉田沙良が歌う洒脱なフュージョン・ソウル“The Way Out”、サックスがメロウかつ雄大に鳴り響き、ファラオ・サンダースのようにスピリチュアルな余韻を残して終幕する“The Lights”まで、多彩なサウンドを提示する快作。