マーライオンが新曲“とんかつ道”のミュージック・ビデオを公開した。

今年4月にアルバム『ばらアイス』を曽我部恵一主宰のレーベル、ROSE RECORDSからリリースしたシンガー・ソングライター、マーライオン。ちょっぴりシリアスだった同作から一転、新曲“とんかつ道”は、タイトル通りとんかつに捧げられた堂々たるノベルティ・ソングとなっている。この国の大衆音楽の歴史から長らく失われてしまったノベルティ・ソングの伝統、そしてユーモアの精神。Give humor back to music. そう、マーライオンは音楽にユーモアを取り戻そうと孤軍奮闘しているのだ。たぶん。

とんかつへの愛を高らかに歌い上げるべく制作されたのか、あるいは「とんかつDJアゲ太郎」へのアンサー・ソングとして生まれたのかは定かではないが、同曲のプロデュース・チームは、ラップ・アルバム『マーtodaライtodaオォォォン!!!』(2015年)と同様、方便凌と小林聡一郎からなるOochu Udu Club。ジューシーかつグルーヴィー、ジュワッとカラッと油のキレがよい、インスト・ヴァージョンも聴きたくなるナイス・ブレイクビーツだ(元ネタはコーラスのリリックを要Google検索)。

そんな“とんかつ道”のサイケでオイリーなMVの監督を務めるのは堀切基和(aka ほぐし水)。入江陽や田島ハルコ、ラブリーサマーちゃんらのMVも手掛ける奇才だ。また、ビデオに登場するぺ子によるイラストはLINEスタンプとして販売中とのこと。マーライオン、ビジネスの幅を広げているな……。

なお“とんかつ道”は、10月27日(土)からスタートするNIYANIYA RECORDSの主催イヴェント〈シンガポール祭り〉のコンピレーション・アルバムに収録されている楽曲。同作は、イヴェントが開催される東京と長野・松本の各店で配布中のステッカーからダウンロードすることができる。詳細はマーライオンのブログ記事を参照されたし。

また〈シンガポール祭り〉の開催に際し、音楽評論家・岡村詩野によるインタヴュー記事もマーライオンのオフィシャルサイトに掲載中。マーライオンがなぜシンガポールをリスペクトしているのか、そしてなぜとんかつを愛するのかが、インタヴューでは明かされている。たぶん(さて、記事中何回〈とんかつ〉という言葉を使ったでしょうか? 数えてみましょう)。

 


Live Information
〈NIYANIYA RECORDS主催ツアー 「シンガポール祭り」〉

10月27日(土) 長野・松本 Give me little more. 
出演:マーライオン/Chiriziris Acoustic Set/Hum Hum Sandwich/コスモス鉄道/マンチカン/DJ nu

11月4日(日) 東京・下北沢THREE
開場/開演:12:30/13:00
出演:マーライオンバンド(マーライオン、猪爪東風、厚海義朗、石川さん、荒谷響、やなぎさわまちこ)/Chiriziris(Sasha、Fumina、マーライオン、hirotomo kauai、YOULA)/sing on the pole
フード:ミンキッチン
前売/THREEパス:2,500円/1,500円(いずれもドリンク代別)