4か月前に『超越的漫画』という素晴らしいアルバムを出したばかりの曽我部から、早くも新作が届けられた。全23曲、伴奏なしの独唱からアヴァンギャルドな編集が施されたインストまでもが無造作に並んだ構成に何度も胸を揺さぶられる。そんななか、タイトル・トラックの〈歌おうと思ったことが歌なのだから〉というラインが耳に飛び込んできたとき、まさにこれこそが彼の最新モードを端的に表した一行だと感じた。