そろそろ各所で年末ベストについて執筆を依頼されることが増える時期になりました。改めてリストアップする中でこの連載で取り上げ忘れていた諸作をピックアップさせていただきます。どれもリスニングにピッタリな3枚です。本年は自分的に大ホームランなアルバムはなかったのですがゆっくり聴き流すようなアルバムは多かった気がします。他の方々のベストアルバムを読むのも楽しみですね。

FLOATING POINTS Crush BEAT/Ninja Tune(2019)

ジャケットめちゃくちゃいいですよね~! ふと入った店でジャケがカッコいいのでLPでも買ってしまいました。氏の楽曲はDJでプレイすることも少なくないのでもうちょっとクラブ・ミュージック寄りの楽曲の印象が強かったのですが、1曲目からグーッと引き込まれる素晴らしいリスニング・アルバムです。生音をモジュラーシンセに通して作ったと言われる制作過程や氏の凄い制作環境のスタジオもぜひ調べてみてください。

 

坂本慎太郎 Boat / Dear Future Person zelone(2019)

いつ聴いても身の回りのテンポが下がるというか、景色がゆっくり流れるような1曲。未来をじめっと憂うようなタッチの曲でもあるとは思うのですがぬるま湯に浸かっているかのような心地よさもあります。この曲をドライブしながら聴くとぼーっとしてしまいとっても危険でした……車の安全装置に救われましたがみなさま年末年始も安全運転で行きましょう。何にせよ両面めちゃくちゃ良いです。

 

佐藤博 awakening アルファ/ソニー(1982)

こちらはクリア・ブルー・ヴァイナルで名盤再発。発売から少し遅れてエンジニア徳能さんから教わって聴いたのですが、バーニー・グランドマンによるリマスターで印象がけっこう違います。あとクリア・ヴァイナルでビックリ。ローエンドの鳴りがモダンになっていて素敵。何度か各所で取り上げてますが日本打ち込みドラム史に刻まれる名曲“YOU'RE MY BABY”のドラムの打ち込みはこのヴァージョンで聴いてもやっぱり凄いですね……割り切ったジャケデザインは現代にもハマって案外いいですね。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸出身のトラックメイカー。自身の作品リリースのほか、土岐麻子、中島愛、向井太一、TENDRE、平井堅、大比良瑞希、m-flo、CHEMISTRY、WILYWNKAらの楽曲を手掛け、マスタリング/アートディレクションを担当したdj newtownの『WEST MEMBERS』もリリース中。この12月に配信されたSUKISHA×kiki vivi lilyのコラボ作『Over the Rainbow』(SUKISHA×kiki vivi lily)には“Rainbow Town(tofubeats remix)”が収録されているのでそちらも要チェック! その他の最新情報は〈tofubeats.com〉にて!