グッド・メロディー×ギター・ロックという至ってシンプルな音楽性を持ちながら、〈パワー・ポップ〉とか〈ギター・ポップ〉とか、そういう紋切り型の言葉じゃ表現しきれない不思議な魅力は、6年ぶりとなるこの9枚目のアルバムでも変わらないどころか、ますます磨きが掛かってきた。ブルックリンの4人組が27年かけて達した円熟の境地。煌めきのなかに滲ませる味わい深さは格別だ。