作品ごとにその音楽性を拡げていくピアノ・ロック・バンドの4作目。今回もよく練られたソングライティングとスマートな歌い口を武器に、哀愁漂うメロディーにケルト風のストリングスを重ねたり、ハネたビートのファンクに挑んだりといった工夫が効いている。ブラスが鳴り響くオーケストラルで祝祭的な“Hihger”や後期ビートルズを思わせる“Be Here”など、十八番と言える路線も見事な出来栄えだ。