昨年のパンデミック発生以降から発表を重ねてきた、アレンジ/演奏をすべて自身で手掛けた3部作の完結編。エレクトロニクスを用いた多彩なサウンドを提示したこれまでの2作に比べ、本作では歪みの要素は鳴りを潜め、陶酔感や多幸感、そしてどこかメランコリックな手触りを持ったダンス・ミュージックを展開。心身共に憔悴している時代を包み込む優しさを湛えつつ、圧倒的な光を感じることができる構成の終曲もドラマティック。