COLUMN

水曜日のカンパネラ 『シネマジャック』

摩訶不思議な存在感でサブカル方面を賑わせるユニット

水曜日のカンパネラ 『シネマジャック』

 2012年の始動以来、鹿の解体などで好事家を喜ばせているコムアイ(ヴォーカル)の存在感と、Kenmochi Hidefumiのクールなサウンドメイクの融合によって注目を広げているのが水曜日のカンパネラ。几帳面なラップで吐かれる奇を衒ったようなリリックが、本当に奇を衒いすぎて何回転かして何か妙におもしろいぞ!ということで、初の全国流通盤のセカンド・アルバム『羅生門』はタワレコでも支持を集めました。ソロでは主にインスト作を作っていたKenmochiの、振り切れて開かれたポップなストイシズムも注目に貢献したに違いありません。

水曜日のカンパネラ シネマジャック つばさレコーズ(2014)

 そして、このたびリリースされたのが待望のサード・アルバム『シネマジャック』。水曜日といえば映画館はレディースデー……ということでタイトルが決まったのかは知りませんが、今回は映画やその登場人物を主題にした楽曲が中心のようで。“星一徹”“竹久夢二”“マリー・アントワネット”などいろんな人物名をサブジェクトにしてきた過去作と同様、(「恋の罪」の)“ミツコ”から“モスラ”“ニキータ”“ランボー”、はたまた(「キン肉マン」の)“二階堂マリ”“義経”“ラオウ”などが馬鹿馬鹿しくも混在しております。何とも言えないリリックは生真面目にも思えた前作以上に味わいを増しているし、テッキーでダンサブルなトラックのカッコ良さも上々。サブカル感に敬遠する人も多そうですが、そこを飛び越える中毒性がありますよ〜。

 

▼関連作品
左から、水曜日のカンパネラの2013年作『羅生門』(つばさレコーズ)、Kenmochi Hidefumiの2010年作『Shakespeare』(UNPRIVATE ACOUSTICS)

40周年プレイリスト
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