日本の音楽史の中でシャンソンといえば草分け的存在であり第一人者であった歌手石井好子。2022年は生誕100年のアニバーサリー・イヤーにあたり、それを記念して初CD化されたのが本作。その内容はフランスの童謡アルバムで、自身が訳詞も手掛けて有名な“クラリネットをこわしちゃった”をはじめ“アヴィニョンの橋で”“ミッシェルおばさん”など、ほぼ日本語詞歌唱による名唱を全27曲収録した決定版。レコ―ディングされたのは50年代~60年代ゆえ、昭和の香りが漂うアレンジと、ダーク・ダックスやひばり児童合唱団などのコーラスの響きがノスタルジックな雰囲気を醸し出している。