TikTokでも注目を集める福岡出身のロック・バンドが、4作のミニ・アルバムを経て放つ待望のファースト・フル。シューゲイザーの文脈で語られがちな彼らだが、今作は曲のバリエーションが豊富で、女性ヴォーカル・萌映の歌もよりキャッチーに化け、支持をますます拡大させそうな仕上がりに。ラッパーのクボタカイと再コラボ&ボカロPの100回嘔吐が都会的なアレンジを施した冒頭“二人の答え”から、聴いてすぐ口ずさめるメロディーに心を鷲づかみにされる。UKロックのスケール感とJ-Popの前向き感を見事に折衷した“進め。”、迫力の歌唱を閉じ込めた“わたしの生きる物語”のライヴ・ヴァージョン、初カヴァー曲が宇多田ヒカル“SAKURAドロップス”という強気さも素晴らしい。