日本のヒップホップ、2014年はめっちゃいいリリースが多い気がします。もう世界の流れも汲みつつ日本の中でも各所で全然違う新しい雰囲気が醸成されてて今、またまたおもしろい時期なんじゃないでしょうか。JAZZDOMMUNISTERSの『BIRTH OF DOMMUNIST』が個人的にはめっちゃ好きだったりするのですが、その他最近出た日本語ヒップホップについて触れてみたいと思います。インターネットが普及する一方でむしろパーソナリティーや地域とより直結した音源が多くて、ラッパーの個性が出てて好きな3枚を。
1. stillichimiya『死んだらどうなる』 Mary Joy(2014)
やべ~勢いですげー『B級映画のように2』より、全体の仕上がりではむしろこっちが好きな名作。“ズンドコ節”でのクールすぎるシーケンス、“竹の子”(イントロ最高で元気が出ます)でのジャージー・クラブ的なアプローチをまったく最先端に思わせないでこなしてしまうメンバーの個性には舌を巻きました。あと“めっちゃええやん”って……なんやねん……笑。
2. KOHH『MONOCHROME』 GUNSMITH PRODUCTION(2014)
ここまで20代前半でリリックがすごいラッパーはあまり他にいないんじゃないでしょうか。ラップってのはやっぱパーソナリティーだな、と感じる一枚。タトゥー入れてないし、貧乏上がりでもないから共感したとかは一切書けないけど、“貧乏なんて気にしない”とか傑作。それを支えるプロダクションも込みで最高。ANARCHY氏の新譜『NEW YANKEE』(こちらもすげえ多彩なプロダクションの一枚!)でもやっぱ存在感放ってましたね。
3. CAMPANELLA『VIVID』 WDsounds/Pヴァイン(2014)
CAMPANELLA氏の記念すべきファースト・アルバムかつ傑作。カッティング・エッジなスタイルは衆知のものでしたが、本人の傑出したラップ・スキルがこれまた半端ねえプロダクションと見事に化学反応を起こしてまして、何でも乗りこなすスキルとプロデューサーからの信頼度をアルバムを通して感じます。RAMZA氏提供の“Dr.HoFmaN”とか、そもそもこういうものがラップ・アルバムに入ってる2014年が最高。そして最後のYUKSTA-ILL氏を迎えた“RE:TOKAI”でバッチリ。
tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。いよいよ10月2日のリリースが発表されたアルバム『First Album』から、新井ひとみ(東京女子流)をフィーチャーした“Come On Honey!”が先行配信中! また、ハロー!プロジェクト音源をコンパイルしてメガミックスまで提供した『ハロー!プロジェクトの全曲から集めちゃいました! Vol.5 tofubeats編』(アップフロントワークス)もリリースされたばかりです。その他の最新情報は〈www.tofubeats.com〉でチェックを!