1981年のデビュー・ソロ作品『Story Line』(Daybreak)、ピアノ・トリオでの1985年録音の『Crinkle’s Garden』(Limetree/国内CD化済)、三作目の『A Little Expertise』(自主制作盤。88年録音89年発売)とマニアックなファンの注目を集め、ビル・エヴァンスの信奉者から大きな支持を得ていた。そのクロスが一般的な人気を得たのは澤野工房からの本作をはじめとした作品登場からだった。エヴァンス・ファンを中心に欧州ピアノファンにとって新鮮な驚きをもたらした。本作は先にCD発売された88年録音の初期のクロスの名演をジャケットも新しく初めてLP化したものでエヴァンスへのリスペクトが一杯に詰まった貴重な演奏。