もともとMTVのリアリティ番組で名を売ったロンドンのDJで、MNEKの歌う“Head & Heart”(2020年)が全英No.1を獲得しているジョエル・コリー。以降もデヴィッド・ゲッタとの“Bed”、ジャックス・ジョーンズとの“Out Out”、メイベルが歌う“I Wish”などのハウス・チューンをコマーシャル・ヒットにしてきたが、それらを集大成する格好で初のアルバムが到着した。どの曲にもリタ・オラやベッキー・ヒルらシンガーが登場し、全体を覆うメロディアスな下世話さがとにかく楽しい。モンスタ・ボーイのUKガラージ名曲をトロピカル・ハウスにリメイクした“Sorry”(2019年)も含むベスト盤的な作りが良し。