昨年は名門インパルスから発表したオーケストラとの共演作『Sylva』で注目を集め、9月に開催された〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉での熱演で知名度を飛躍的にアップさせたスナーキー・パピー。彼らが2月12日にリリースするニュー・アルバム『Family Dinner Volume 2』より“I Asked”のミュージック・ビデオが公開中だ。
第56回グラミー賞の最優秀R&Bパフォーマンス部門を受賞した2013年のシリーズ前作『Family Dinner Volume 1』に引き続き、来たるべき新作でもデヴィッド・クロスビーやサリフ・ケイタ、ローラ・マヴーラやチャーリー・ハンターなど、大御所から新鋭まで様々なジャンルの第一線で活躍するアーティストを招き、それぞれの楽曲をスナーキー流にアレンジ。『Sylva』同様にアルバム全編でライヴ・レコーディングを敢行し、群を抜いた演奏能力と編曲スキルによって、収録曲にライヴ感と瑞々しさを付与している。
今回公開された“I Asked”では、現代ジャズ・シーンと密接に活動する女性シンガー・ソングライターのベッカ・スティーヴンスと、スウェーデンの伝統音楽を新しいスタイルで提示するヴェーセンの2組をフィーチャー。シンセ・ベースのエレクトロニックな質感と、複雑なのにしなやかなリズム、ふくよかな女声コーラスが有機的に絡まり合った〈ポスト・トラッド・フォーク〉と形容したくなるアレンジで、ベッカの2014年作『Perfect Animal』収録曲を巧みに料理している。
ちなみにベッカ・スティーヴンスは、ビリー・チャイルズ率いるバンドのフィーチャリング・シンガーとして、3月24日(木)~26日(土)に東京・丸の内コットンクラブに出演。ここでは、昨年全米ジャズ・チャート1位を獲得したローラ・ニーロのトリビュート作『Map To The Treasure』の世界が再現される(公演詳細はこちら)。また、Mikikiでは柳樂光隆の連載「〈越境〉するプレイヤーたち」で、スナーキー・パピーのメンバーである小川慶太のインタヴューを公開しているのでチェックしてほしい(記事はこちら)。