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MEANING

ライヴハウスのノリを野外に持ち込んだ、距離感ゼロの濃密な空間

THE BAWDIESで一旦雨は止んだものの、ふたたび小雨が降りはじめた。そんな雨を切り裂くように豪快な音を叩き付けたのはMEANINGだ。“Infection”で幕を開けると、早くもクラウドサーフする観客の姿が。〈闘いに行こうぜ!〉とHAYATO(ヴォーカル/ギター)が呼びかけ、“My War”へと繋ぐ。川口総統閣下(ギター/コーラス)、YOKKUN(ギター/ヴォーカル)の息の合った重厚なツイン・ギターが先導するメタルの勇壮感漂うサウンドは文句ナシのカッコ良さ。

イントロから観客の熱いハンドクラップが湧き起こると、“BLACK OR WHITE”に突入。〈CHAOS STAGE〉は文字通りカオスの熱気に包まれる。それから“150”に入るとHAYATOは身を乗り出し、みずからクラウドサーフをして観客に身を任せながら歌い上げていく。ライヴハウスのノリを野外にそのまま持ち込むパフォーマンスも、実に彼ららしい。そして、〈DEAD POP FESTiVALの意向とは違うかもしれないけど、明日は選挙があるから。自分が進みたい未来へ……何か行動を起こすことがパンク/ハードコアの先輩から教えてもらったこと〉とHAYATOによる少し長めのMCを挿み、〈東北ライブハウス大作戦〉を支援するために自主制作で作ったチャリティー・シングル“THE UNBROKEN HEART”を放つ。1対1で観客と対話するような日本語のメッセージは胸に突き刺さった。

さらに〈暴れたい奴は来いよ!〉と最後に煽ると、ラスト“Judgement”へ。ふたたびHAYATOが観客の中に飛び込むと、曇天に向かって豪快なシャウトを繰り広げる。しまいには会場の後方までクラウドサーフで転がり続け、観客とグッチャグチャになりながら距離感ゼロの濃密な空間を作り上げていた。ライヴが終了しても、そこにいた多くの観客から温かい拍手が鳴り響く。〈DEAD POP FESTiVAL〉に賭けるMEANINGの熱さがヒシヒシと伝わってくるライヴだった。 *荒金良介

SET LIST
1. Infection
2. My war
3. BLACK OR WHITE
4. 150
5. THE UNBROKEN HEART
6. Judgement