ラウド界の顔役レーベルがふたたび提示する、メロディック・ハードコアの決定盤はコレだ!!

 懐かしさと新しさを同時に感じさせてくれる強力な一枚の登場。2000年代から解散した2015年までのラウド・シーンを牽引したFACTがかつて在籍していたレーベル、MAXIMUM10の第2弾コンピ『maximum10 compiles New School Melodic Hardcore. MAYDIE!!2』がここに完成した。バッド・レリジョンやNOFXを旗頭に、90年代に一世を風靡したメロディック・ハードコアの薫陶を受けている面々が集まった本作。全5組が2曲ずつ提供した10曲入りで、海外パンクへの憧憬を貫く全編英語詞の楽曲が揃い踏みとなっている。

VARIOUS ARTISTS maximum10 compiles New School Melodic Hardcore. MAYDIE!!2 MAXIMUM10(2017)

 そのトップを飾るのは、FOR A REASON。“1999”というズバリな曲名にもあるように、温かみのあるキャッチーな歌メロ、シンガロング必至のコーラスワークがカッコ良し。次のLEXTは哀切なメロディーでじわじわと聴き手に迫り、シンプルな味わいを極めたパンクに心の芯から熱くさせられる。そして、ヌンチャクを輩出したハードコアの聖地、柏発のTHE COASTGUARDSも。元OCEANLANEのHAJIME TAKEIによるエモーショナルな歌声を金看板に、激情溢れるパンク・スピリットをアピールしている。

 

SHADOWS Chain Reaction MAXIMUM10(2017)

waterweed Brightest MAXIMUM10(2017)

 また、このコンピにも参加している残りの2組は、単独音源も完成させている。まず、元FACTのHiro(ヴォーカル)と2人のギタリストが立ち上げたSHADOWSは、ライヴDVD付きの2曲入りシングル“Chain Reaction”をリリース。猪突猛進の爆発力で迫る“All I Want”、煌びやかなスケール感を放つ表題曲と対照的な楽曲を並べており、これまた期待を裏切らないハイクォリティーぶりだ。そして大阪発のwaterweedからはニュー・アルバム『Brightest』が到着。3ピースとは思えぬ重厚な足回りを持つハードコア・パンクが特徴で、男気満載のダミ声ヴォーカルが、他とは一線を画す個性を発揮している。