INTERVIEW

西野カナ 『LOVE it』 SNSを見る感覚で<LOVE>だと思った曲に<いいね!>をしてもらえたら

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  • 2017.11.14
西野カナ 『LOVE it』 SNSを見る感覚で<LOVE>だと思った曲に<いいね!>をしてもらえたら

デビューから10年目を迎えた西野カナ。平成生まれの女性ソロアーティストとしては初のドームツアーを成功させた彼女が生み出したメッセージは<感謝>と<LOVE>で溢れている。Tokyo、NY、Paris、Londonなどの<街>をイメージしたというサウンドで表現された楽曲は、とてもカラフルで、彼女曰く<SNS>のよう。ぜひ、好きな曲を見つけて、<いいね!>をしながら、大切な人達とシェアしてもらいたい。

 

 デビューから10年間、様々な角度で<LOVE>を歌い続けてきた西野カナ。ニューアルバム『LOVE it』には、日常で感じる小さな幸せから、大きな愛まで歌った、世界をカラフルに彩る<LOVE>がたくさん詰まっている。

 「この10年間、ずっと<LOVE>をテーマに歌い続けて来ました。もちろん、10年経ったことでの心境の変化はありましたが、10年前の曲を聴いていても、書きたい事、歌いたい事、そして、伝えたいメッセージの芯である<LOVE>は変わっていないんです。今作のタイトルに入る<itは、<I Love it>の大好きという意味や、<it GIRL>など、<いまを表現している人>などにも取れる万能なもの。いま、私が<LOVE>なものを、様々な角度から詰め込みました。この感覚は、心がきらめく瞬間をアップするSNSに、すごく似ていると思ったんですよね。それらの曲に、みなさんが<いいね!>をしてくれるのなら、すごく嬉しいです。とはいえ、聴き方は自由。だからこそ、聴く人たちが、曲を聴いてイメージした<LOVE>な<it>を思い浮かべながら聴いてもらえたらと思います」

 今作には、<たまには弾けたいの>と働く女性の本音を描いた元気溢れる“パッ”や、親友の結婚を祝い、旦那様になる人へ、<幸せにしてあげて>とお願いする歌詞が涙腺を刺激するウェディングソング“Dear Bride”、女性の芯の強さを歌ったエールソング“Girls”など、ヒットシングルが収録される。しかし、アルバムこそ、彼女の手腕がキラリと輝くもの。今作には、アルバムだからこそ描けた<遊び心>がたくさん溢れている。

 「今作は、より制作にこだわって、様々な曲を作り上げていきました。サウンド的には、Tokyo、NY、Paris、Londonなどの街をイメージしつつ、今流行っている音はもちろん、ドラムンベースやミュージカル調のジャズなども取り入れてみたり、新たなチャレンジをした曲が多いんです。歌詞の面でも、今まで以上に遊び心溢れる曲が増えた気がします。猫をイメージした“MEOW”では、猫を飼っている人だけでなく、<ツンデレ>の彼女や友だちがいる人にも共感してもらえると思う歌詞になりました。さらに、“スマホ”という曲も、今だからこそ書けた曲だと思うんですよね。<スマホは本当に便利でなんでもできるけど、とりあえず一度スマホを置いて、みんなで遊ぼう>というメッセージを込めたんです。…これは、自分に対して言い聞かせていることでもあるんですけどね(笑)」

 そのほか、勢い溢れる“Liar”や、「友だちと過ごす時間が、私を支えてくれている」と話す彼女の友達への想いと、女子会の様子が描かれた“Best Friends Forever”などが収録される。その中でも、彼女の原点回帰ともいえる失恋ソング“One More Time”は、必聴だ。

 「この歌詞は、デビュー当時に多く歌っていた失恋ソングをイメージしつつ、“Darling”、“トリセツ”など<具体性>のある歌詞の要素を若干混ぜて書き上げました。でも、その<具体性>はあくまでもエッセンス。メロディに合う言葉を、余白を残しながら歌詞にしていきました。実は、自分でこの曲を歌っていて、懐かしい感じがしたんです。その雰囲気がみなさんと共有できたのか、初めて東京ドーム公演の最終日に歌ったときに、すぐにみなさんに馴染んでもらえた気がして、すごく嬉しかったですね」

 10周年を記念して行われた初のドームツアーは大成功を収めた。そこで彼女は、何度も<ありがとう>という言葉を発した。その気持ちが、“手をつなぐ理由”に表れている。

 「この『LOVE it』は、デビューから10年目という節目にリリースするアルバムだからこそ、<愛情>をシンプルに伝えられる楽曲を入れたいと思ったんです。そんな想いのもと、この“手をつなぐ理由”は、恋愛や、友情はもちろん、無償の愛や、大切な人との絆などを感じられるものにしようと思いながら作りました。実はこの曲は、今まで応援してくれたみなさんへの気持ちと、音楽への感謝、愛する気持ちを含めて描いているんです。あえて具体的な言葉選びにしなかったのは、聴く人によっていろんな意味を感じ取ってもらいたかったからこそ。聴いてくれた人が、それぞれの大切な人を想い出してもらえたら嬉しいです」

 周りから見れば、彼女は日本の音楽界を支えるトップアーティストへと成長した。しかし、彼女が発する言葉はデビュー当時から変わらない。音楽が大好きで、歌うことが大好き。そして、聴いてくれる人に<ありがとう>と伝えたい。そんな自然体な彼女だからこそ、私たちが共感し、大事にしたい曲を生み続けるのだろう。

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