APOCALYPSE SOON♪

失恋処方箋

日本人が(他の国のことはよくわからないので一応)音楽を聴くときにいちばん重視するのは歌詞、ということをよく聞きます。個人的にはなんだそれって感じですが、まあそうなんでしょう。とはいえ、歌詞なんて重要じゃないというわけではまったくなく、こんな私にだって耳を傾けてしまうものも多くあります。では、具体的に自分がどういう歌詞に心を奪われるかについて考えてみたところ、やはり恋愛ネタがいちばん多いことに気付きました(ポッ)。

こう書くと年齢がだいたいわかってしまいますが、中学生くらいの頃はよくプリンセス プリンセスとかDREAMS COME TRUEなどを聴きつつ〈これ私の曲ー!〉とか大声で叫んだりする友達もいました。そういうふうに、ああ……こういうの……あるよね……みたいなことをグッと心のなかで噛み締める――まあ多くの人が経験をしてることかと――ことはよくあります。でも、そういう心境になるのは得てして万事順調、うまくいってます!みたいな時ではなかったりする。いちばん聴いてて楽しいのは……片想い期(なに言ってんだ私)、本当に何かにすがらないとやっていけないから消えそうになりながら聴くのが失恋した時……ガーン。

【参考動画】プリンセス プリンセスの90年作『PRINCESS PRINCESS』収録曲“ジュリアン”

 

〈恋愛ソングの女王〉的なシンガーというのはどの時代にもいるものですが、とはいえそういうシンガーの歌がすべて自分にフィットするとは限りません。では私にはいったい誰がフィットしていただろう……んー誰だろう。そこまで歌詞にコンシャスなタイプではないので持ち球はかなり少なく、やっぱり王道っちゃ王道。ものすごくベタですがaiko……(本当になに言ってんだ私!)、夏の星座にぶらさがったりテトラポットに登ったりしなくなってからのaikoさんはさらに良い。15年以上もラヴソングを投げ続けているだけあって彼女の歌詞はとても球種が多いので、たいがいの気持ちに合う球をズバッと投げてくれます。

【参考動画】aikoの2012年作『時のシルエット』収録曲“くちびる”
【参考動画】aikoの2012年作『時のシルエット』収録曲“ずっと”

 

んー、イイですね。年齢的には私よりも上の女性ですが、いまだ変わらぬフレッシュな曲、瑞々しい存在感……あれは何なのでしょうか。全然関係ないけど、これ↓結構好きです。

【参考動画】馬と魚〈もしもaikoが“オールザッツ”を歌ったら〉

 

で、だんだん大人になってきて、ここ最近ようやく古内東子の世界に追いついてきたみたいです! もちろん以前から彼女のアダルトな魅力や楽曲の良さに気付いてはいたものの、やはりさまざまな経験を経てあのリリックが生まれるわけで、これまでは〈いやいや私なんてそんな……まだお子ちゃまですから、ままごとですから〉的な感じで歌の世界へ感情移入するところまでには至っていませんでしたが、ついに古内東子に丸ごと寄り添える時がやってきた模様。

【参考動画】古内東子の98年作『魔法の手』収録曲“心にしまいましょう”

 

しまえます? 心に。なんて切ない……ここで歌われている状況は相当絶望的ですよ――なんだか胸が苦しくなってきました。

これから自分の状況がどのように変化し、心が揺れ動く歌のタイプがどう変わっていくのかはまだわかりませんが、現状の古内東子モードを通過したら〈中島みゆき最強説〉を実感する時がやってきそうです。

【参考動画】研ナオコの77年作『かもめのように』収録曲“かもめはかもめ”(中島みゆきの提供曲)

 

そして最終的にはこう↓なっていくような気が。

【参考動画】河島英五の76年のシングル“酒と泪と男と女”ライヴ映像

 

リアルに泣きたくなってきました。もはや片想いとか失恋とかいう次元じゃなくなってきたので、このあたりでやめておきます。もう〈女の子〉と呼ばれなくなって久しいですが、イタくならない程度に↓のエッセンスを一滴くらい目の中に落として生きていきたい。

【参考動画】西野カナの2012年作『Love Place』収録曲“GO FOR IT!!”

 

本当に何を言ってるのでしょうか、私は(照恥)。

 

【プロフィール】
加藤 直子

加藤 直子

東京都渋谷区出身のMikiki編集部員。タワーレコード入社後、書籍の制作をする部署を経て、bounce編集部へ配属に。なんやかんや楽しい経験をしていまに至る。もはや〈どういう音楽が好きなんですか?〉と訊かれることが結構しんどい雑食リスナーかも。大きくなったらメルボルンに住みたい。

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