カナダのダン・ベイハーによるソロ作も気付けばこれで12枚目。もはやヴェテランの風格だ。インディーAOR人気の先駆け的な存在だけあって、今回も煌めくようなメロウネスが随所で表出している。とはいえ思いのほか音楽性は多彩で、打ち込み主体のエレポップからアコギ弾き語りまでを披露し、一筋縄では括れない曲者ぶり。艶めく歌唱が時にデヴィッド・ボウイやマーク・ボランを思わせるのもおもしろい。