高田みどりなど世界中で再評価される日本のアンビエントクラシック。当然細野晴臣も例に漏れないが、その細野のプロデュースによりデビューしたイノヤマランドもやはり海外にファンが多い。巻上公一率いるヒカシュー結成の契機となったと言えるオリジナルメンバー井上誠と山下康によるユニットで、ヒカシュー脱退後にも二枚目、三枚目とリリースを重ねたがその三枚目に未発表テイク、コンピ収録曲、ライヴ音源を追加したデラックス版で念願の再発。当時開催されていた〈変形菌の世界〉という企画展の館内音楽として制作されただけあってどこか不思議でどこか可愛らしい音作りは時代を超え新鮮に響く。