若林恵 さよなら未来 エディターズ・クロニクル 2010-2017 岩波書店 (2018)

2018.08.06

『WIRED』日本版・元編集長による2010~2017に書かれたテキストを纏めたもの。「世間一般で言われていることとちがうなにかを探してみた不毛なあがきの記録」との事だが、平易かつシニカルな語り口にすぐに虜になってしまう。本書の文章が認められた時代はSNSが日常となり、情報へのアクセス量が圧倒的になったが、 一方でそれを選別、色付け出来るキュレーターが居ないと情報の渦に飲み込まれるだけになってしまう。本書に触れていると自分の中に新たなモノサシが出来上がっていく爽快感から、どんどんと読み進めてしまう。どれだけAIが世を侵食しようと、人間にしか出来ない思索が厳然とある。

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