カマシ・ワシントンを中心としたLAのジャズ・シーンの源流にあたるのがホレス・タプスコットと彼が黒人芸術家の為に設立した団体UGMAAである。タプスコット率いるPAPAがニンバス・レコードに残した作品の内、カマシが現代にアップデートし見せつけた圧倒的なスピリチュアリティ、その源泉としての存在感を最も表しているのがこの79年録音の実況盤だろう、信頼のソウル・ジャズよりめでたく再発だ。教会の檀上に所狭しと集った魅力的演奏風景そのままの、トライバルなパーカッションに乱れ咲く木管群、そしてタプスコットの洪水の如きピアノ、その熱量は40年の時を超え受け継がれている。