YouTubeをプラットフォームにしたタワーレコードのサブミッション・メディア〈TOWER DOORS〉。タワレコらしい〈新しい音楽との出会い〉をリスナーのみなさまに提供することを目指して運営しています。日々更新される楽曲は、チャンネル登録をしていただければ漏れなくチェックできますので、ぜひご登録を!
こちらのブログでは、TOWER DOORSがご紹介した楽曲を毎週プレイバックしつつ、注目の新人アーティストにメール・インタヴューを行う企画〈6つの質問〉もお送りしています。
今回〈6つの質問〉を訊いたのは、東京都江戸川区を拠点に活動をしている2人組のThe Boring Tapes。彼らの音楽性は、ワイルド・ナッシングやダイヴらキャプチャード・トラックス所属アーティストやリアル・エステイトなど、2000年代後半~2010年代のUSインディー・ロックを想起させます。その一方で、UKインディー・ポップにも通じるエレガントさがあるのも特徴です。
The Boring Tapesが活動を始めたのは2018年。同年9月にデビューEP『LUGGAGE』をリリースした後は、シングルやEPをすでに8作も発表しています。まだ活動を始めて1年とは思えない高いクォリティーのサウンドと、リリース・ペースの速さには驚かされます。
そんなThe Boring Tapesが〈6つの質問〉に答えてくれました。
1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。
鯉沼大夢「二人とも東京都江戸川区出身で、中高の同級生です。元々僕はインディーロックが好きで、デモを作ったりしていました。小寺は一人でヒップホップのトラックを作っていて、全く違うジャンルの人でした。
去年の春頃、主にビートメイキングの引き出しを増やしたく、〈自分と違うエッセンスの人を呼びたい〉ということで小寺に声をかけ、“有刺鉄線”を作ったことが、そもそものきっかけでした」
2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?
鯉沼「DIIV、The 1975、Washed Out、The Drums、Beach Fossils、Tycho、Yumi Zouma、Slowdiveなど」
小寺創太「岡村靖幸、大江千里、たま、細野晴臣、tofubeats、HIFANA、Ginger Root、キリンジ、スケボーキング、坂本真綾など」
3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?
“lotus”
鯉沼「アコギのアルペジオのフレーズから膨らませていった曲でした。lotus(ハスの花)をモチーフにしており、花言葉〈離れゆく愛〉について歌った曲です。このアレンジに至るまでに何個か別のバージョンがあるのですが、このアレンジのサウンドにおいては、lotusのもつ宗教・文化的な意味合いを意識し、暗い水面に浮かぶ花の神秘的なイメージを表現しました」
4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?
鯉沼「僕らは部屋にこもって制作ばかりしていて、ライブも2回しかしたことがないので、あまり交友関係はないのですが、先日のライブでご一緒させていただいたe.r.aです。
あと最近SNS上でつながりのある Still in a dreamなどの動向には興味があります」
5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?
鯉沼「Men I Trust ”Norton Commander (All We Need)”」
小寺「Fukai Nana ”飛び込む”」
6. ライヴやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。
鯉沼「“Black Water”“White Rainbow”を共作したサポートドラムであるTommyが9月に香港に帰国してしまうので、その前にギターのサポートのSatoshi氏、Tommy氏と共にもう何曲か書きたいと思っています。それと並行し、7月は新しい作品のレコーディングを進め、8月にはまたライブをやる予定です。 セッションなどの映像もYouTubeに毎月アップしていく予定ですので、チェックよろしくお願いします」
6月28日に下北沢のモナレコードで行われたライヴを観ました。ライヴ自体、まだ2回目だということでしたが、すごくクォリティーが高いライヴで、彼らの奏でる爽やかでひんやりとした音像は、夏にピッタリなサウンドだと感じました。次回のライブは、上にあるように8月に開催されるとのことなので、ぜひ彼らのTwitterなどで動向を追ってみてください。