ゴスやインダストリアルの要素が濃いダークなエレポップ・サウンドで人気を得たゾラ・ジーザスのニュー・アルバムは、80年代のポスト・パンクを想起させる音が目立つ。呪術的なヴォーカルが映える“The Fall”は『Tinderbox』(86年)期のスージー・アンド・ザ・バンシーズ的な音を鳴り響かせ、作品全体としてもデッド・カン・ダンスやコクトー・ツインズの匂いを嗅ぎ取れる瞬間が多い。