落語を通して江戸が見えてくる、そんな痛快な一冊。全6章は江戸の〈しごと〉〈まち・住まい〉〈食〉〈おしゃれ・よそおい〉〈趣味・娯楽〉〈行事〉とテーマが置かれ、そこに添った定番古典落語を全部で55作配置し、それぞれの噺の中に出てくるキーワードの解説もあり、いつのまにか気分はどっぷり江戸の日常の中に。噺に描かれる様々な事象を通して、人情、暮らし、文化を知ることで落語の〈きほん〉を理解しつつ、蕎麦一杯16文(400円)、鰻丼一杯二百文(5,000円)、酒一升164文(4,100円)など物価データも興味深く、江戸の〈きほん〉を学ぶ。のんびりと楽しく読みたい。