新体制初の単独ライブ〈RYUTist LIVE SEASON4 “はじまりの季節”〉を終え、〈SEASON4〉を走りはじめたRYUTistの3人。そんなRYUTistの宇野友恵さんがお気に入りの一冊について綴る連載が、この〈RYUTist宇野友恵の「好き」よファルセットで届け!〉です。今回取り上げるのは、思い出野郎Aチームの増田薫さんのグルメ漫画エッセイ「いつか中華屋でチャーハンを」。新潟の様々なお店を巡っているグルメな友恵さんの視点から紹介してくれました。 *Mikiki編集部

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暑い。なんなんだ。
来ると覚悟していても身体が順応してくれないこの蒸し暑さ。
今年も慣れません。

もう少し扇風機でしのぎたい。
机の端っこでアピールしてくるクーラーのリモコンをなんとか無視して文章を書いてます。

 

さて、〈RYUTist宇野友恵の「好き」よファルセットで届け!〉第23回目になりました。
今回は、増田薫さんの「いつか中華屋でチャーハンを」をご紹介します。

増田薫 『いつか中華屋でチャーハンを』 スタンド・ブックス(2020)

思い出野郎Aチームの増田薫さんのグルメ漫画エッセイです。
登場人物のイラストはゆるいのに、お料理とお店の外観は本気モードで、お料理の照りまで表現されていてかなり美味しそうです。読んでいるとお腹が空いてきます。
写真を使わずにイラストで描くというのは増田さんご本人のこだわりだそうです。

〈何かのネタになるかと思って「中華料理屋にカレーやオムライスがあったら絶対食べる」というルールを自分に課していた時期があった〉と綴る増田さん。

そう、本作は、中華料理屋で定番メニューのラーメンやチャーハンではないお料理を実食してまとめられた漫画なのです。

単に〈気になるメニュー〉を楽しむだけじゃなく、日本各地に潜む中華料理屋の名物たちがどのようにして生まれたのか調査をし、その土地特有の食事情、食文化が明らかになっていくのが面白かったです。

私自身、地元・新潟市を中心にマップや雑誌で調べてお店巡りをするのが趣味の一つです。
お店に入ったとき、メニュー表に異質な文字列を見つけると、小さな心の高揚を感じます。洋食屋のカツ丼、ラーメン屋のおつまみ、そして、中華料理屋のカレーやオムライス。気になって仕方がないです。
ただ初回で注文する勇気はなく、まずは定番からと、躊躇ってしまいます。
この本との出会いは偶然か必然か、外食の楽しみが広がりました。

 

読後、新潟でカレーやオムライスなどがある中華料理屋を考えて真っ先に浮かんできたのは新潟市中央区沼垂にある〈東来順〉さんです。

父がこちらの〈中華そば〉のファンで、家族でよく行く町の中華料理屋さんです。
私は真っ白なあんが美しい〈天津蟹麺(カニ玉入りそば)〉がお気に入りですが、このお店に行くと、周りの人が高確率でインドカリーを頼まれているので気になっていました。

メニュー表にはなく、店内を見渡すと、壁に〈インドカリー〉と〈インドカリーセット〉の貼り紙が。先日ついに挑戦してみました。

ソースポットに盛られたカレーと、ごはん、サラダ、そして薄〜いナンのようなものはチャパティというインドの家庭でよく食べられているパンだそうです。

カレーの味はかなり本格的でスパイシーでした。
食べはじめは、いけるぞ!と勢いのままに口に運びますが、体の内側からじわじわと燃えていくような辛さにだんだんビートが狂っていきます。
完食後はいい具合に満足感がありました。
この気持ちよさはサウナの〈ととのう〉という状態と同じでしょうか。
とにかく美味しかったです。

ちなみにインドカリーセットは中華そば、ミニインドカリー、サラダのセットだそうです。