本来は2022年のシュッツ生誕250周年の際に立案されたものの、本国で所蔵しているマスターテープ自体の捜索や制作上の遅延が重なり、約1年遅れての発売となった。フレーミヒはシュッツと所縁のあるドレスデン聖十字架合唱団のクロイツカントルに1971年から就任してしており、来日公演やLP、国内盤CDを通して日本のリスナーにも馴染みがある。ただ、亡くなってから四半世紀が経過し印象が薄くなってきたことは確か。そのような中、生誕110年でもある今年に高音質盤として生まれ変わっての復刻は意義がある。SACD自体が声楽曲に威力を発揮することもあり、全編声だけのこの盤のリリースは挑戦的かつ画期的だ。