収録時間が初めて30分を超えたことも話題の、エピタフからの2枚目となる通算4作目。女性ヴォーカル/ギターがフロントに立つフィラデルフィアの4人組は〈新世代のハードコア〉と謳われて頭角を現してきたそうだが、ジャンルとしてのハードコアが当てはまるのは中盤および終盤の3曲のみ。それ以外はポップスも含め、曲ごとにさまざまな曲調を轟音のロック・サウンドに落とし込んでみせる。その振り幅の中でシャウトとウィスパーを使い分けながら、リスナーにアプローチするヴォーカルの魅力もぐっと増してきた。今後、バンドのターニングポイントになった作品として記憶されることは間違いないだろう。