フィラデルフィアを拠点とするマルチ・アーティストが発表したポリティカル・アンビエント。イギリスの植民地主義や奴隷制をテーマにしたという本作は、構造的差別とそれに伴う抑圧を丁寧に描いている。ストリングスやハープが印象的なサウンドはジョン・ケイルのエッセンスを感じさせる一方で、語りに近い歌唱はゴスペルやブルースの要素を隠さない。