COLUMN

birdや土岐麻子にBENIら、大人ならではの上品なグルーヴ持った女性アーティストの2015年作品を一気におさらい

【特集:大人の時間と彼女の声】Pt.1

With her elegance.
特集】大人の時間と彼女の声
ただ気持ちを昂揚させるだけではない、大人ならではの上品なグルーヴ――そんな優雅な時間に似合う女性アーティストの作品が2015年は豊作ですよ!

  アイドル・ポップの多様化も呑み込みながら、もはや日本の文化となった〈Kawaii〉成分が魅力の女性アーティストが続々と登場し続けている近年。そんななか、別のヴェクトルでひとつのトピックだったのでは?と言えるのが、JiLL-Decoy associationの2013年作『ジルデコ5』が〈第55回 日本レコード大賞〉の〈優秀アルバム賞〉を獲得したことではないだろうか。この作品は、〈ジャズを媒介にした洒脱なポップス〉という彼らのベーシックなスタイルに、30代の女性であるヴォーカリスト、chihiRoのリアルな心情を乗せたコンセプト・アルバム。肩の力を抜いた本音トークから切ない別れを綴ったものまで、特に同世代の女性なら〈わかる!〉を連発したくなるさまざまなシチュエーションを表現した同作が広く受け入れられたという事実は、いわゆる〈大人〉にフィットするポップスを聴きたい層も多くいるという証左では?

 加えて、ここ数年は都市ポップの再考に応じて見直された〈90年代〉から活動しているアーティストも次々と作品を発表。本特集で紹介するラインナップの他にも、演歌や歌謡曲にも目を向けている畠山美由紀、デビュー20周年を迎えた今年は〈セシル3部作〉と幻の一作をまとめたボックス・セット~オリジナル・アルバム~カヴァー集と精力的なリリースを重ねている小島麻由美、30代に突入してさらなる柔軟性を得た高垣彩陽、さらには12月に新作を控えるACOparis matchなど枚挙に暇がないが、その音楽性がどうあろうと、どの面々にも共通している要素はある種のスタイリッシュさと落ち着いたトーン――メロウネスやエレガンスを備えているという点。それはつまり、〈大人〉が耳にして心地良いムードを楽しめるもので……ここでは、そんな上品さを持つ2015年の作品をまとめて振り返ってみようと思う。 *bounce編集部

 

 

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