COLUMN

ヘリオセントリックスやチャールズ・ブラッドリーら、ヴィンテージ志向で往年のソウル/ファンク・サウンド紡ぐ作品たち

VINTAGE FUNK
ファンクがトレンディーな昨今だけど、このヴィンテージ・サウンドもファンクだぞ!

 ファンク45文脈にある現在進行形バンドの増加や単なるレトロ趣味の一般化も手伝って、ヴィンテージ志向で往年のソウル/ファンク・サウンドを紡ぎ出す作品が各方面から届いている。

THE HELIOCENTRICS Quatermass Sessions: From The Deep Now-Again(2016)

 まず、現行ファンク界の顔役、マルコム・カットが率いるヘリオセントリックスは、アナログの連作〈Quatermass Sessions〉をまとめた久々の単独名義作『From The Deep』を投下。サイケやエスノへの傾倒を深めた出来は、オーランド・ジュリアスらとのタッグ企画が相次いだ成果でもあり、最近のナウ・アゲインらしい一枚とも言えるか。

 

CHARLES BRADLEY Changes Daptone(2016)

 対してNYのファンク本舗ダップトーンからは、遅咲きのデビューで話題になったチャールズ・ブラッドリーが順調に3作目『Changes』を発表。ホーマー・スタインワイスらバックを支える顔ぶれもいつも通りで、メッセージ性を増しつつ円熟した熱唱をタイトに盛り上げる。

 

THE RELATIVES Goodbye World Luv N' Haight/Ubiquity/BBQ(2016)

 で、ディープ・ファンク景気によって発掘されたヴェテランということでは、ジーン・ウェスト師を擁するダラスのゴスペル・グループ、レラティヴズの新作『Goodbye World』がユビキティ系列のラヴン・ヘイトから登場。昨年天に召されたジーンの志を受け継ぎ、録音中だったマテリアルをメンバーたちが仕上げた遺作で、サイケ色の濃いグルーヴィーな演奏に乗せて熱いリード回しとハーモニーを聴かせる作法は70sテンプスさながらのカッコ良さ! ホイットフィールドスライ好きなら当然マストだ。

※試聴はこちら

 

THE SUFFERS The Suffers Rhythm & Reason(2016)

 さらに、そのレラティヴズと同じテキサスからは、ヒューストンの大器・サファーズが初のフル・アルバム『The Suffers』をついに発表。シャロン・ジョーンズを思わせる女性シンガーのカム・フランクリンが柔剛自在な歌唱を聴かせる様は圧巻で、作品全体もファンキーかつモダンなサザン・カラーに染まっている。バンBら地元ラッパーと共演したりギャラクティックとツアーを行いつつ大手メディアへの露出も増えていて、ここからさらにデカくなるだろう。

 

THE ROCKIE BROWN BAND Brand New Day Rockie Brown(2016)

 女性がフロントを務めるバンドだと、ラスヴェガスの大所帯、ロッキー・ブラウン・バンドも『Brand New Day』にてアルバム・デビューした。ショウビズの都で名を馳せるだけに引き出しも多く、エイミー・ワインハウスっぽさもあるソウル・ポップ集の趣。

 

MARTA REN & THE GROOVELVETS Stop Look Listen Record Kicks(2016)

 で、最後も女声モノ。ポルトガルのポルトを拠点にスロッピー・ジョーなどで活動してきたマルタ・レンが、グルーヴェルヴェッツなるバンドを従えた『Stop Look Listen』は、JB系ディーヴァへの敬愛が微笑ましい一枚だ。

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