みなさん、CANADAというビデオチームをご存知ですか? スペインはバルセロナを拠点に活動するビデオ制作チームで、CMやMVを多数制作しています。きっと音楽をちょっとでも好きな方ならば、どれかは知らず知らずのうちに観たことがあるはず。私のタイトル“No.1”製作時に、ビデオチームのhsgnスケブリ両監督に見せていただいたエル・グインチョの“Bombay”というビデオが衝撃的すぎて、それ以来エル・グインチョもチェックするようになりました(エル・グインチョはCANADAのレーベル、カナダ・エディトリアルから音源をリリースしています。bandcampもありますので、日本未リリースのタイトルもぜひ)。カットも多けりゃ全部決まってる、総じて気概と気合を感じるCANADAのMVも楽しめる作品の数々を紹介します。

 

EL GUINCHO HiperAsia Everlasting(2016)

“Bombay”の衝撃もそうですが新曲“Comix”のビデオもやっぱりすごかった。サラッと見られるのにカットもめっちゃ多くて本当に凄いです。途中4:3になったりと小技もニクいですね! 客演マラ・ロドリゲスの登場の仕方もまじバッチリ効いてます。楽曲もドラムマシーンとオートチューンの効いたクセになるタイトル曲をはじめ、毎度の絶妙なバイブスが楽しめます。

 

M.I.A. Matangi Interscope/ユニバーサル(2013)

“Bad Girls”がCANADA作品。砂漠をアクロバティックに走り回るイスラム圏っぽい格好の若者たち、砂埃舞う中を走る馬に、片輪走行する車に乗りながら爪をイジるマヤ氏、謎のスケルトンカーなど、意味わかんないところも含めてどっからどう見てもBADな感じ! ありそうでこれまでなかなか見たことのなかった世界観がヤバすぎです。

 

PHOENIX Bankrupt! Loyaute/Glassnote(2013)

VICEのプロジェクトで制作された“Trying To Be Cool”。最初見たときはそんなこと全然知らずにすごいなあとか言ってたのですが、まさかこれもCANADAとは。カウントされる数字ごとに変わっていくカット、ひたすらリニアな演出、3分ごろから最後への昂揚感、5分もしないビデオなのに完璧です。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。G.RINA℃-uteSMAP矢野顕子スカイラー・スペンスTeddyLoidライアン・ヘムズワースらの楽曲を手掛け、自身の『POSITIVE』とそのリミックス盤『POSITIVE REMIXES』も好評リリース中! 直近では、SALUのニュー・アルバム『Good Morning』(トイズファクトリー)にて“Tomorrowland”のプロデュースを担当しています。その他ライヴ情報など最新の動向は〈https://tofubeats.persona.co/〉にて!