DISC GUIDE

膨大なスヌープ関連作から、ドレーやヴィンス・ステイプルズ、タイ・ダラー・サインなど西寄りモードのG皿を特選ガイド

【特集:CALI IZ STILL ACTIVE】Pt.2

CALI IZ STILL ACTIVE
[緊急ワイド]風は西から吹いている
各世代の猛犬たちが刺激的な作品を休みなく投下中。西から熱い空気が吹き込んで、昨年からの猛暑はまだまだ続くでしょう……

 


BANGIN' ON WAX
膨大なスヌープ関連のアルバムから西寄りモードのG皿を特選ガイド

SNOOP DOGGY DOGG Doggystyle Death Row(1993)

ドクター・ドレーが全編をオーガナイズしたファースト・アルバム。Gファンクの最高峰、ギャングスタ・ラップの金字塔であると同時に、Gのユルい日常を題材に用いた一大ストリート・ソウル/ファンク作品という捉え方もできるだろう。Pの後継者という印象をジョー・クールのアートワークも後押ししている。

 

THA EASTSIDAZ Snoop Dogg Presents Tha Eastsidaz Doggystyle/TVT(2000)

大物らしくソロ作が全方位対応になっていくのと並行して、ロウなG主リリースでのスヌープはローカル嗜好を全開にしていく。これはドギースタイル発の第1弾作品にして、ロングビーチの仲間を束ねたイーストサイダズでの初作。バトルキャットによる“G'd Up”をはじめ、ユルくて危険なリラックス感がたまらない。

 

SNOOP DOGG Tha Last Meal No Limit/Priority(2000)

マスターP率いるノー・リミットにおける最終作となった通算5作目で、ジョー・クールのイラストがジャケに帰ってきたことからもわかるように、再会したドレーと『2001』モードのGなカッコ良さを見せつける。音数の少ないファンクで響かす重々しい振る舞いは、2000年代型ギャングスタ・ラップの指針となった。

 

SNOOP DOGG Paid Tha Cost To Be Da Boss Doggystyle/Virgin(2002)

ネプチューンズによるビッグ・ヒット“Beautiful”は次作の爆発に至る導火線だが、独立して初のソロ作ということもあってか全体的には自力で『Doggystyle』の続きを狙ってみたフシもある。ジェリーロールのキレキレな“Stoplight”に、コケインレッドマンの助太刀もあり、キャリア上もっともP濃度の高い作品かも。

 

VARIOUS ARTISTS Welcome To Tha Chuuch: Da Album Doggystyle/eOne(2005)

ジョー・クールが猥雑なジャケを描いたコンピ。スヌープもDPGCナイン・インチ・ディックスの一員として参加するが、基本は後進の援護を優先し、ジョセフ・レインバーグテラス・マーティンら若手演奏家に大半の音作りを委ねている。ウェンディ&ワイエン・ヴォーン姉妹を抜擢したデュオ曲“If”も聴きどころ。

 

SNOOP DOGG Tha Blue Carpet Treatment Doggystyle/Geffen(2006)

〈原点回帰〉をテーマに制作を始め、当時の西海岸ユニティーな気運を反映して仕上がった一作。ジョージ・クリントンを招聘したイントロから緊迫感を帯びつつ、ラティーノとの連帯を謳ったB・リアルとの“Vato”、ドレーとの合体、さらにはアイス・キューブE-40MCエイトゲームらも交え、大物然として聴かせる。

 

THA DOGG POUND Cali Iz Active Doggystyle/eOne(2006)

再臨した213の流れも受けて、デス・ロウで名を馳せたダズ&コラプトのデュオを、自身も含むコレクティヴという本来の形で復活させたような一作。スヌープのラップ参加は一部に留まるも、スウィズジャジー・フェイの並ぶ感じは『Coolaid』的でもある。ネイト・ドッグRBXアイス・キュ−ブらも助演。

 

7 DAYS OF FUNK 7 Days Of Funk Stones Throw(2013)

デイム・ファンクと組んだプロジェクトでのアルバム。シンプルなシンセをあしらったレイト・ナイト・ファンクを得てクールなギャングスタ・トークを聴かせる様子は、以前に『Ego Trippin'』でも試みた80年代ブギー路線をさらに深く追求したものとも言える。スヌープはこの後デイムのソロ最新作にも客演。

 

DAZ-N-SNOOP Cuzznz Dilly(2015)

ジャケに映るのは若かりし頃のふたりの姿。唐突に出た従兄弟同士のコラボ作は、コラプトのサポートやデイム・ファンクによる既発のブギー・ファンク“In My System”も含むラフな内容で、リラックスした空気感が全編に漂っている。ション・ラウォンらが支えるローカルな制作体制は『Coolaid』にも通じるものだ。

 

G-EAZY When It's Dark Out BPG/RVG/RCA(2015)

横分けハンサムなオークランド出身ラッパーのメジャー2作目。ベベ・レクサを迎えた全米ヒット“Me, Myself & I”やケラーニとのコラボを聴けば支持基盤はまた別にありそうだが、早くからE-40ら重鎮にも認められたストロングな実力と、レイドバックした西の風情は十分に感じられる。ブリトニーの新曲にも客演し、旬の勢いは続くはず。

 

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